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2017.7.21 龍ヶ崎水稲勉強会

◆座学

◆圃場見学

◆今日のまとめ

 

上記のテーマで勉強会を行いました。

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◆今日のまとめ

(参加者)慣行栽培の中干とblofの有機栽培との違い、施肥のやりとりの違いなどを教えてもらいたいです。

→はい。まず中干の基本的な意味合いは2つあります。1つは土を乾かすことによって根っこが水を吸えない。水が吸えなくて一番吸えない成分は窒素。で、窒素が吸えなくなった時の一番の変化は、分げつが止まるということです。

 つまり中干で強制的にこれ以上分げつをさせない。しかし、中には残っているんです。

あとは水を切ることで、土が収縮を起こして下に下がるんです。つまり株は一緒の場所なのに、土だけ移動するんです。株がちょっと露出しちゃう感じです。それによって根毛が切れる。切れるから当然、稲は弱くなって分げつが止まる。

 

しかしその後が怖い。つまり土がひび割れを起こすようになると、土の中で今まで嫌気性だったものが好気性のものに変わるんです。そうすると嫌気性のものが死ぬ。そうすると体の養分が放出される。つまり生き物の時は窒素でなかったものが、死んだら出て肥料に変わるから。だから乾田効果といってポーンと出てくる。

(参加者)それは水を入れた時。

→入れた時。で、この時のポイントは、根毛が無いために、もうミネラルを吸える状態にはなっていない。つまり大きな根っこは何とか残っているが、周りの細かい根っこはそぎ取られている。そうすると、今度水が入った時に何が吸えますか、というと、葉っぱは蒸散しているから寄って来た水だけは吸える。つまり根毛があれば、その周りの領域の水を全部吸えるけど、根毛が無いから、太い根っこに集まってる水に溶けている一番多い養分は何か。

(参加者)窒素。。。

→そう、窒素。そうすると葉っぱは緑に戻る。乾田効果。しかし、光合成には窒素、窒素、窒素、窒素、苦土、そして鉄だったりマンガンだったりのミネラルが必要だから、そっちの方は吸えない。そうすると絶対アミロースよりもタンパクの方が増えるしかない。

だから、1つは強制的に分げつを止めるということ。窒素を吸わせない。

(参加者)分げつってどのぐらいで止めるべきなんですか?

→まあ、大体一番良い言われるのが坪当たり1200本。

(参加者)50株だったら22~23本?

→正確に言うと、50株だったら24本。今の実験では、どうやら35~36株の目安で30数本で、稲が開いた方が食味も収量も穫れるということがわかってきている。つまり1区画に植える株数を少なめにして、どちらかというと開かせる。そっちの方が食味も収量も穫れるということがわかってきている。

昔は量が穫れないからといって、何本も何本も植えたけど、それは逆に食味を落としたり病気になりやすかったりすることがわかってきた。

(参加者)昔は1本だったけど、今は2~3本、多い時は5本ぐらい苗を植えますよね。

→ただ、1区画で植える本数は。昔は1つに植える株数は、50,60本だったでしょ?今、60株植えて25本穫れたら?1500本。穫れすぎだから、その時は乾かしてもうちょっと少なくなる。

(参加者)大きくなるとあんまりよくないこともあるよね。

→それは、葉っぱが大きくなればなるほど風通しが悪くなる。そうすると光合成の必要なのは新鮮な二酸化炭素、あと蒸散した水蒸気を弾き飛ばす風通し。混んじゃって入ってこないとダメになっちゃう。

なので、株を広げて、1枚1枚を開くようにして風通しを良くする。それが1番良い。

 

で、もう1つは窒素を止めるというのではなくて、土を固くしてコンバインなどの機械が沈まないようにすること。

(参加者)それを正直にやると7月になったらやる人が大勢いる。それやるとコンバインも入りやすい、となる。

→確かに。しかし、その時に根毛も一緒に切っちゃっているから、美味しいお米にはならない。

(参加者)じゃあ、そうなるとどういった?

→今日のように根っこが全然傷まない。そうなると葉っぱも全然傷んでいないから、当然葉っぱの蒸散速度も速い。

(参加者)ただ、水を切るために3日間だけ水を入れるのを止めた。

→なので、本当に根っこを傷めずに丈夫であれば、葉っぱもちゃんと設計されていると、水を光合成時に蒸散が凄くて、水の減りが早いんですよ。

(参加者)そうか、そう考えたら、水が1日で減っちゃうから乾いちゃうんだ。

(参加者)ちなみに、1日で2㎝以上減っていますよ。

→20トンということ。

(参加者)先ほどの木が出来ているというのが条件なんですね。中干やんなくていいってね。

→そういうこと。まあ木と言うよりは根っこが丈夫ということ。

まあ、根っこ作りの設計が出来ていなければ、中干しないと最悪の状態になる。根腐れしちゃって水を吸わない。根腐れしているから水も蒸散しない。それで水がたっぷりといったら大変なことになっちゃう(笑)

でも、今のはそっち系だから、どうしても中干しないといけない。

で、今日入ってみてもらったからわかると思うけど、表面はヌルっとしているけど、中は締まっていたでしょ。

(参加者)締まっていますね。

(丸山)抜くのが本当に大変だった。

(参加者)中山さんちのところが凄かったね。だけど、中まで水分は無いんだよね。

→あの根っこの張り方が地面の中に入っているでしょ。で、上から水はくるんだけど根っこは下にあるから、その下の砂の中の水をどんどん吸っちゃうから。土の中の水が無くなるから締まってくるんです。

だから長靴で入ると、下がなんというかザクっとするのがわかるんです。でも水を切れば、トロトロ層の水が無くなればすぐ締まる。但し、最後に台風でやれると怖い。

(参加者)収獲するどのぐらい前に水を切ればいいんですか?

→1週間前で十分。1週間でもちょっと早すぎる場合もある。

(参加者)計画通りなかなかいかないからな(笑)

→雨が重なると怖いね(笑)

(参加者)私達の田んぼは山のところにあるから。

→さっき水を切り、といったでしょ。水を切って出来たかどうかしらないけど、走水といって、水を全部切っちゃうと光合成が出来なくなるから、何本かに1本、溝を切って、そこに水を流すんですよ。

で、他の所はもう水が流れていないから、染み込んでいくだけの水で何とか光合成をする。で、これは地割れはしないんで。

(参加者)大変ですよね。

 

(参加者)先生、うちの共済で積算温度計で、稲刈りまでは900~1199℃の間で、俺は1000℃ぐらいの温度で刈ろうと思っているんですけど。

→積算温度で測ったことがないのでわからないですけど、多分、その温度帯じゃないですかね。

(参加者)まあ、早生が1600℃で出穂、コシヒカリが1800℃で出穂。どこの田んぼももそういった感じで出てくるんじゃないのかな。

→あとは、窒素が少なければ早く出穂するし、多ければ遅れるし。そこらへんの標準が何なのかわからないですけど。

まあ、基本、美味しいお米をとるには、セルロースもブドウ糖で出来ていると言いましたけど、ワラでね。そのワラが丈夫ということはブドウ糖の生産量も多い。デンプンもブドウ糖で作られるので、基本的にはバリバリの稲を作るのが基本なんです。

但し、バリバリの稲でブドウ糖がたくさん作られそうなんだけど、最後の穂に変える時のブドウ糖の量は、止め葉の調子が良くないとあれなんで、マンガンとか若干の窒素が残って色が出ていないと、最後のブドウ糖が足りなくなっちゃう。

(参加者)理屈は大体わかっているけど、2枚目の葉っぱがお箸ぐらいの色合いだったら?

→良いですね。だからマンガン欠乏って本当に出ると、1番目と2番目の葉っぱに出るんですよ。でも、出なければ2番目、3番目は一緒の色になるんです。で、一番上だけちょろっと出るんです。だからその違いを見るんです。だから2番目まで違っていたら、相当少ないです。そうしたら最初から入れておかないとまずいです。途中から入れていたら1番2番がいっちゃっているので。

(参加者)そうすると、やっぱりマンガン、苦土は、元肥にも、マンガンだけでも撒いておけば?

→そうですね。前年度にその判断をしなくてはならないです。前年度に入れたって、実は、その一番上の止め葉の色をせいぜい戻すぐらいなんで、入れられる量は。でも実際は元肥で30までもっていきたいわけです。上限値まで。そしたら一体何㎏か?というのは、合計値で、そっからの計算なんで。

3㎏と言っているのは、止め葉1枚だけでもいいから戻そうよ、と言っている。

(参加者)大体3㎏で1枚ぐらい?

→そうです。そんな風に思っていて下さい。

(参加者)2枚目だったらその倍?

→そうですね、倍近く要ります。

(参加者)5㎏とか次に補肥の時に一緒に入れておかなくちゃ?

→窒素と一緒に。窒素が無いと組み込まないので。窒素があると葉緑素が増えるんで、その時にマンガンも一緒に入るんです。だからマンガン入れるだけじゃ全然ダメ。

(参加者)あぁ、はいはい。

(参加者)今日初めてなんですが、見させて頂いたのですが、止め葉が下葉と比べると長いのと短いのがあったと思うのですが、それはどうしてなのか?それと、どっち側が良いのか?

→本当は止め葉は、下のものよりも若干短いぐらいが良いんです。後半の窒素が効いてこれが長いという事は、タンパク過剰になる可能性が十分にあるということ。

あと、下段の節間が伸びる可能性がある。すると倒れやすくなるんです。

まあ、その辺はどんな作物もそうですけど、後半は窒素が切れていかなくちゃいけない。窒素が切れるということは、背丈が短くなるということを意味しているので、それは茎も葉っぱも一緒なので。なので、本来は下葉の葉っぱより止め葉の方が若干短いぐらい、まあ9割ぐらい。

よくあの止め葉をね、長くすると危険ですね。タンパクの高い米になるなので、食味を上げるのが本当に難しくなるんですよ。穂を超えて葉っぱが突き出るやつ。あれはなかなか美味しいお米が出来ないですね。

(参加者)飼料米は良くそれですよね。

→そうですね、飼料米はね(笑)

(参加者)穂を見ないものね。

→あれ窒素高いとああなるんです。それでタンパクの高い米になるんで。まあ量は取れるんで。まあ、通常の家庭用だと窒素が多いので美味しくない。

(参加者)米も果菜類と同じで栄養成長と生殖成長の順番で穂が出てくる?

→そうですね。基本的には葉鞘が形成される、つまり栄養成長の時は細胞を作る力が強いので、分げつがダーっと出て、これがピタっと横分裂が止まるんです。そうすると炭水化物が余って来る。そうすると穂を作ろうという生殖成長に変わる。

(参加者)その時に窒素をまだやんない?逆にやると作り過ぎちゃう?

→えっとね、ピタっと止まってからしばらく経たないと葉鞘作れないので、ピタっと止まって葉鞘作る時にちょっと窒素を足してあげると、穂の長さが長くなる。これが収量とれるポイントなんです。

これが本来、良くみんなが言っている「ホキたよね」「ホキ肥え」と言っているやつです。だから実にいったときにやろうっと。

(丸山)大体それは何㎏ぐらい?

→大体1㎏~1,5㎏ぐらい。それが今まで90しか使えなかった流出が、120,130に通じる。

(丸山)120,130は良いライン?

→それ以上やると窒素を吸うので、途中で窒素が切れるんで、今度は2回目の補肥が必要になっちゃう。それは本当に稀だよね。

(丸山)90ぐらいの人がやる技術で、もともと120とか130とか大体いっている人は、やらなくて良い?

→120が元肥から出来てしまった方は、補肥やらずに元肥でついている量が120以上だった人は、補肥をやらなかったら絶対失速する。

(丸山)あぁ、逆にそっちの方の見方なんですね。

→逆に途中で窒素が無くなって終わっちゃう。

(参加者)そうすると、穂が出てから窒素と追肥と、それから繊維質とあるわけですが、どんな感じの流れなんですか?

まあ、簡単に言うと、基本になっている元肥があった。この肥料は分げつの本数。

そして元肥の窒素は最初あったのがグ~っと減って行って、ここの限界窒素というラインにくると、ここで分げつを止めるんです。0で分げつが止まるんじゃなくて。あと窒素が2㎏とか残っている時に、実は分げつを止めるんです。

じゃあ、あと残っている窒素はというと、これ葉鞘形成。

何ミリという時にこれが伸びて行って、米がつくのは、この長さと粒の残って言えるということなんですよ。

(参加者)窒素がそこで必要ということですよね。

そう。だけど、元肥えを多めにやったために、しかも溶けやすかったために、ここまで来るのが一緒だったと。すると数がたくさんつくんです。

で、これは調子が良かったということなので、ここからの減りが激しいんです、早いんです、普通の米より。ところが失速すると米が細い米になっちゃう。

(参加者)作ったけど、それが無くなっちゃう。

→そう、そしてこれが今まで関口さんがやった失敗作。

(参加者)去年はたぶんそれで失敗した。

→めちゃくちゃ調子良くて、株も太くて、今年は凄い、と言う時が一番危ないんです(笑)

 (参加者)それが追肥に。

→それがそう。角度が急に減ってしまうから、そこで補肥が入る。そうすると穂の数も増えると同時に、粒の大きさも変わって来る。

(参加者)窒素が細胞になる。

→そう。粒張り、つまりg/1000粒を決める。1000粒あったときに何グラムになりますかというのを。 

つまり、窒素の減り方が、元肥が多かったのに、凄い調子が良くて、分げつも良くて、ほぼ同じ時期に分げつが止まったと。

そうすると本数が多いから早くいっちゃうので、そうすると葉っぱの色冷めが早すぎるんですよ。それを色が冷めないようにすると、じゃあ窒素はどこにいきましたかというと、葉っぱの色がさめるまでの時間が長いから、光合成をする時間が長いから、今まで小さかった粒が大きくなるんです。

こういう時に補肥は使うんです。

だから、元肥は順調にいけば普通の米が出来るんですが、順調すぎると、調子が良い時は米がちっちゃくなる。

(参加者)そういう時が危険なんだね。で、補肥は窒素とあとは。。。

→窒素と苦土とマンガン。この3種類ぐらいが大体候補に挙がって来る。

(参加者)鉄は水稲だからあると。

→まあ、砂地は無い時があるんで。だからその辺りは土壌分析をして、何が、というのはチェックした方が良い。

(参加者)あとは塩素とか。

→まあ、塩素は、関口さんは塩を撒いたから。塩化ナトリウムを撒いていたんで。塩化マグネシウムも。

(参加者)銅は?

→クワトロか何か撒いていたでしょ?

(参加者)クワトロ入っている。

→まあ稲は銅はそんなに必要が無いので。

(参加者)じゃあ、窒素、苦土、マンガンの3つを。

→同時に。あとは稲の硬さが柔らかくて、というなら、塩素を含んだ資材。塩化ナトリウムとか、塩化マグネシウムとか。塩素を含んだ資材がポイントです。

そうすると今日実際に圃場で折ってみた、すごい硬い稲が出来る。

(参加者)それはケイ酸とかじゃなくて?

→違います。ケイ酸はあんな硬いバリバリにはならないので。今日の竹を割っているような感じに。

(参加者)下に幼穂が出てきたらやるんでしょ?

→普通はね。

なので、あんまり本当に出来ない時には、粒数を作るために1回目の補肥。で、関口さんの今日のみたいに、調子が良過ぎる時は、粒張りを良くさせるためにもう1回補肥、2回目が必要。

(参加者)これでやったら4回だよ(笑)

→調子が良い時って本当に減りが早いんです。

(参加者)それだけ体が出来ちゃっているから、維持するのが大変なんだよね。

→そうなんです。あんなに茎が太いと大変です。

(参加者)吸われるよね。

→そうです。まあそうなった時には逆に分肥しているから安心なんですよね、台風が来た時に。台風ぐらいだったら1回あたりを調整して収量とる方向にもっていけばいい。1回あたりの補肥が0,5㎏とか少ない量だから、かけが出来るんで、若干安定期が悪かったら食味が落ちるぐらいで。ああいうベースが倒れないように出来ていれば、チャレンジが出来る。

(参加者)そう、重さの調整が出来る。

→あれがグニャっという行く時にチャレンジしたら、偉いことになる。あそこまできたら、色んなチャレンジが出来る。

最初の頃の稲の姿と全然違いますよね。まっ、コシヒカリを作っている人があの稲を見ると飼料米じゃないか、ってね。

まっ、そのぐらいね、根の強さがポイントなんですよ。ただ、根を強くするために土の中を腐らせないように、いろんな菌を入れていますよね。ま、そこがキーポイントでもある。

有機物を入れるという事は腐るということなんです。それを腐らせないで常にアミノ酸に切り換えさせる菌のコントロールが必要。たしか、酵母菌、光合成菌、あとバチルスでしたっけ。

(参加者)葉面する散布する時は光合成酸菌も混ぜて。

→そうすると稲の根っこの上の方が黒かったでしょ。あれも防げる。

(参加者)光合成細菌ってどうすればいいんですか?

(参加者)葉面散布すればいいんです。

(参加者)作っているんですか?

(参加者)うん、作って。鈴木さんに愛知県の紹介してもらって。

(参加者)ああ、そうですか。酵母菌は何となくわかるけど、光合成細菌はどうしているのかな、と思って。

(参加者)うん、苗の時もやっているよ。

(参加者)光合成は僕みたいな田んぼのところに入れる?

→そうそう。光合成細菌は田んぼの硫化水素で臭い所に撒いて。どこでやっていたんでしたっけ?

(参加者)岡崎のね、佐藤さんという、佐藤研究所。20ℓ600円のエサ代がかかる。ただね、醤油の搾り滓をいれておけばね、10日もあれば、ただで出来るんです。

→アミノ酸の宝庫だからね。ただ、醤油の搾り滓が手に入るかが問題ですが(笑)

(参加者)新しいやつ?

(参加者)いや~。一度乾かしているからね。しっとりしているやつ。

→そうしたらちょっと高めの味噌でもやってあげればいいです。

(参加者)お金がかかるじゃん(笑)ただの方が良い(笑)

(参加者)でも、味噌はみんな作っているからね。

(参加者)俺、味噌使ったらどうか、と聞いたら、ダメだって言われた(笑)

→高いですからね(笑)でも、光合成細菌の培養ぐらいだったら味噌でも安いですよ。

(参加者)20ℓに150g~200gぐらいで10日で出来ます。で、3分の1、元菌を入れて、蓋をして。それがただでできます。元菌はかかるけどね。

→それで塩素を撒いたらなおよいよね。

(参加者)そうですね。

(参加者)味噌を買って、溶かして葉面散布したらよい?

→そうね、ただそのぐらいじゃあんまり効果が無いので、膨大な味噌が必要になる。それだったらちゃんと普通の肥料を撒いていた方が良いです。菌の培養だったらエサちょろっとなんでいいですけど、葉面散布で味噌のアミノ酸なんていったら膨大な量が必要です。それは割に合わない。理屈はあっていますけど。

味噌を溶かすじゃないですか。すると固形分は沈殿して上に透明な部分が残るじゃないですか。あれ、めちゃめちゃアミノ酸ですよ。あれ、葉面散布に効きますよ。その代わりめためちゃ量が必要になりますから。

色々な食品をアミノ酸肥料として使うことが可能ですよ。僕がまだらでぃっしゅの勉強会をやっていた頃に、面白いアミノ酸をやっているのが三浦半島であって、ナスの後、スイカがしおれるんですよ。

それをお茶のペットボトルにあるものを入れて、何を入れたかというと、アルギンゼットというやつがあるでしょ?あれを薄めて、株元に刺すんです。そうすると根っこが伸びて回復してしおれないんです。アルギンゼットスイカという(笑)美味しかったです。でもそれを1本1本やっていたらとんでもない金額になっちゃう、スイカより高くなっちゃうから。

でもあの時も醤油を薄めてやった時も、同じ効果が出たんです。それこそ醤油を薄めて。まっ、旨味成分は色々な働きがあります。あとはお金次第です。

(参加者)あと先生、さっき酢の匂いって言っていたけど、どのぐらいなんだろう?鼻が悪いからあんまりわからない。

→奥さんにやってもらえば(笑)奥さんに調合してもらって。

(参加者)1トンで40ℓぐらい必要かね?

→とにかくあんまり薄過ぎたら、匂いも揮発しちゃうんで効果が無い。

(参加者)あの、燻炭作る時に木酢液が出来ますよね、あれでも効果がある?

→そうですね、ああいう匂いは嫌いなんで。タールも嫌いですね。

(参加者)1000倍ぐらいでやればいい?

→いや~、やってみないとわからないですけど。木酢って作り方によって濃いやつと薄いやつ、両方できちゃうんですよ。

(参加者)もみ殻でなんですけど。

→もみ殻はあんまり効果が無いらしいです。樹木の方が濃いやつが出来る。

(参加者)今日初めて参加させて頂いたんですけど、先生の方法だと分げつ数も多くなるし、1本1本の茎も太くなるし、あと実も沢山出来るようになるので、施肥設計も通常のより何割か増しになるように思っていたんですけど、先生の方法をやるんだったら標準的な、例えば窒素をやるんだったらこのぐらいといったような、アミノ酸だったらこういうのを撒いたらこういったようになりますよ、といったような、その辺はどういったイメージで?

→標準は無いですよね。ミネラルは基本的にみなさんの畑によって違うから。種類は一緒であっても量はみんなバラバラなんです。

あと、菌の数が増えてこないと窒素を増やすのは危ないんですよ。なので年数に応じて窒素は多くなる。調子が良くなる。だけど1年目であんまり窒素を多くやると有機肥料が腐って害になる場合がある。そういう時は逆に少なめにする。だから収量はあんまり狙わない。けど、最初は有機栽培に切り替える、そっちに主体を置いて。

(参加者)微生物が増えて、ちゃんと分解できる土壌になってから、というイメージですよね。

→何年間かかかります、この辺は一番過酷なんですよ。一番危ないところなんですよ(笑)

(参加者)きれいな水だから(笑)

→一番腐りやすいところなんですよ。最初の頃、大変でしたよね。逆にガスが沸きましたものね。

(参加者)沸いていた。もうブクブクブクブクしていたから。最初はしょうもなかったけど。ここ3年、4年ですか?先生に言われて元肥7㎏とか8kgとか。

→でしたね。微生物を入れて意図的にやっていたのは何年ぐらいでしたか?2年、3年?

(参加者)酵母菌は教わった時からかなり、1反歩、何十リットル入れて。4,5年?

→最初の頃はまだ菌を気にしなかったですものね。

(参加者)気にしなかった。光合成細菌だけは年中言われていてからやるようにしていたけど。

 

(参加者)畑と稲とか、光合成細菌は硫化水素を抑えるとか、バチルスとか、効果はみんな一緒?

→全然、バラバラ、別々を狙っているんです。

バチルス菌は基本的に硫化水素をエサに食べてもらっちゃう。

酵母菌は、アミノ酸肥料っていうのがあるんだけど、アミノ酸って実は二十何種類のアミノ酸があるんだけど、実際に稲が好むアミノ酸は限られているんですよ。で、害になるやつもあるんですよ。でも酵母菌って、稲が欲しがるアミノ酸も欲しがらないアミノ酸も一色反にして食べてくれるんですよ。そして、稲の好むアミノ酸のピークを作って、だから稲の好むアミノ酸に作りかえてくれるんですよ。

だから肥料だけではダメで、肥料には二十数種類のアミノ酸が入っていて、その中で稲に有効に働くアミノ酸はピークが違う、欲しがるピークが。それを稲が欲しがるアミノ酸のピークのところにちょうどぴったりしてくれる。

だから他のいらないやつが、ちょうどみんなそっちに固まって作り替えてくれる。なので稲の生育が良くて横に広がる。

(参加者)バチルスはどうなんですか?

→バチルスは基本的にタンパク質が増える、タンパク質を分解する。

(参加者)うちの母ちゃんに聞いたら、作り方をただで教えてくれるよ(笑)

(参加者)畑と違うんですね、水稲は考え方が。

→違います。基本的にはこの酵母菌の使い方が上手いと、稲は良く育つ。でも稲は硫化水素にすごく弱いので、光合成菌が上手く効いていないと、いくら入れてもダメ。

(参加者)温度にも弱いからな~。

→まあ通常の温度で。

(参加者)12~13℃ですよね。

→だから酵母菌と光合成菌をちょうど入れた頃から良くなってきていますよね。

(参加者)うん、そうですね。酵母菌も何回も入れたからね(笑)

→まあ、このきれいな水をとにかくね(笑)そっちの方が菌の密度か高かったから、かぶせなくちゃと入れて。

これが、もっときれいな水のところでやったら、1回だけでホキるかもしれないですね(笑)

まあ関口さんが水のきれいな所に行ったら、もう1発で(笑)

(参加者)長野に移住して(笑)

→光合成菌を入れる必要がないでしょ、汚くないから。だって我々の住んでいる所、川水を飲料水に入れるレベルだから、絶対腐らないでしょ。

だからここが一番過酷なんですよ。並みの水じゃないんですよ。

だから、逆に根っこの上の所が黒くても下の方が黒くならないのは奇跡なんですよ。最初は真っ黒でしたものね(笑)沸いている時は本当にほとんど根っこが死んで真っ黒で。そこから比べれば。

 

(参加者)今は菌が下にたくさんあるから、上からもう黒くならない?

→そうです、途中でみんな浄化されちゃうんです。バイオフィルムみたいになって、そこで濾されちゃうんです。そういう意味では安定してきた。

(参加者)でも、毎年投入しないと維持は出来ない?

→そうですね。相手が生活排水だからね。水自体が臭いので。バルブ空けた時の最初のやつは凄いですよ。プシュプシュって(笑)最初見た時、黒い奴が(笑)勉強会やらない方が良いかな、これは手に負えない可能性があるって(笑)

 

(参加者)バチルス菌と酵母菌は一緒に培養できないよね?

→空気の量を絞ってもらえばできます。ボンボンやっちゃうと、空気が多いとバチルス菌が優勢になってしまうので。気持ち絞ってもらって。そうすると両方増えます。

酵母菌って、実は通性嫌気といって、絶対嫌気と言って絶対酸素が無い状態じゃないと育たないというやつとは違って、若干酸素があって良いんです。ただ、ボコボコやっちゃうと、バチルス一辺倒になっちゃうんで。

(参加者)吹いちゃうというやつね。

→泡がぶくぶく出て、粘りのある石鹸水のような状態になっちゃう。そこまで勉強会で実験しても面白いけどね。

(参加者)稲だけでなく下の土を作って行かないと、窒素量とかを補っていけないということはわかりまして、そのイメージとして、出来上った土と普通の慣行栽培だと、大体、窒素量だけだと何kgに対して何kgぐらいになりますか?

→そうですね、ここら辺の場所でいうと、恐らくマックスは8kgぐらいだと思います。本来は十何㎏だと思うのですが、ここら辺は水自体に窒素が入っているので、その足し算で何kgぐらい入っているか、というのがあんまり読めないんです。

というのは、雨が結構降った年というのは、溜まった貯め水のところが雨水が入って薄まるんです。で、あんまり変な物質も無いので、水の中に窒素があんまりない。だから肥料が必要になりますよね。

逆に今年のように暑くて干ばつになっていると。となると何が起こるかと言うと、水が蒸散して、貯め水のところが濃くなるんです。で、水が温かいからボコボコ、貯め池のところって泡が吹くんですね。山に行くとみんな循環するんです。それが流れてくるんで、窒素分がやばい奴が入っているとどんどん増えてくる。そういう時は窒素を入れられないんですよ。そういう時は元肥の窒素も追肥の窒素も控えめにする。

なので、実際はどっちに転ぶかわからないので、最初はどっちに転んでも良いkg数、例えば6kg、そっから始まって、チャンスがあればあと2㎏、ダメだと思ったらそこから何にもいらない。その決断が元肥ですよね。だからどっちに転んでも大丈夫と言うのが、僕の勘だと6㎏ぐらいかなと思うんですが、関口さんのところはどうですか?

(参加者)大体、7,5から8kgぐらい元肥は入れるかな。で、追肥をポンポンやると計算では10㎏は。

→僕が思っているより多いですね。当たれば良いですね。これで天気が悪かったからどうだったかな、って。賭けだったかもしれないですね。

(参加者)冬の間、緑肥を蒔いて、それが結果としてどういった緑肥がライムギとかレンゲとか色々あると思いますが、どれが稲と相性がよいんですか?

→そうですね、よくレンゲが良いと言われますが、レンゲはガスが沸いて、さらに根痛みを起こすシアナミドという石灰物質に近い物質を出すんです。なので根が張らないという現象が起きるんです。

で、あとでそれが抜けた辺りで色が出てくるのですけど。なので窒素補給でレンゲと言うのは危険な時がある。関東で結構失敗している人がいるんですよ。

なので、基本的にはイネ科の、ワラ系の作物を作ってそれを分解させた方が安全。硫化水素にならない、腐敗にいかない。

繊維が多いやつはあんまりガスが沸いて腐るとかしないので。レンゲの方は窒素を多く持っていますから腐るんです。

で、みなさんが良く腐ると言いますが、何が腐るかと言うと、実際には窒素なんですよ。窒素を含んだものが腐る。

そういった意味ではレンゲは窒素を多く含んでいるので、発酵にいけば天国だけど、腐れば地獄。腐敗になる。

 

(参加者)それを踏まえてつっこんだら、田植えの何日前にすき込んだら理想的ですか?

→結構、田んぼが染みていないとダメなので。分解というのは繊維を切るじゃないですか。加水分解って水が無ければダメなんですね。なので、雨も温度も両方重なるとなると、少なくとも1ヶ月半以上は、安全を考えると刈っておかないと。

(参加者)今年、ちょっと前に、早めにすきこんだんですけど、今の所、結果は案外いい感じです。

→実際には3週間ぐらいである程度、分解は進んでいるんでしょうけど、水が無かったり温度が無かったり、その余裕をみると、その倍ぐらい見た方が良いですね。 

らでぃっしゅの方は普段は会えないから、何かありませんか?

(参加者)草がでちゃっている人に対して。草対策に苦労しているようなんですけど。

→無理だね(笑)要は草が出てからとるのか、出さないようにするのか、どっちかの方法ですよね。

今日もちょっと言いましたが、雑草も稲も発芽のメカニズムは一緒なんです。

つまり、ここにリン酸が多くあって、水を多く吸い込むと、このリン酸が酸を作るんですよ。胃酸みたいなやつですね。

で、米っていうのは表面の外側をタンパク質で作っているんです。

ということは、肉ですね。その肉が酸に触れていると分解されて、タンパク質が液状になるんですよ。つまり、胃で分解されているのと同じこと。

じゃあ、それは何になるのですか、というと、ここでアミノ酸が大量に作られるんです。

アミノ酸は何を作るのかと言うと、ここの細胞を作るんです。つまり、伸びていくということです。

じゃあ、デンプンは何になるかというと、糖になって、今度はブドウ糖になって皮を作るわけです。

なので、タンパクは内側。デンプンは糖になって外側のセルロースになる、こういう働きをするんです。

しかし、これは全て酸があるから出来るんです。最初の発芽の時は。リン酸が酸を作るから。

なので雨水だとphは7.0じゃないですか。中性。なのでこれを取り込むと、リン酸の分だけ下がる。

じゃあ、この時に、雨水じゃなくて例えば消石灰とかphが12ぐらいのやつをやったら、これは強アルカリ水なんですよ。

そうすると、本来はphを下げて5,5とか、胚芽のところのphを下げなくちゃいけないところを、ph12のアルカリ水を吸ったらどうなるか?

(参加者)発芽しない。

→つまり、自分で肉を食べました。その時に一緒に消石灰を食べたらどうなるか?胃酸が中和されて肉が分解できない。それが大腸にいったら腐るでしょ。そうすると大腸ガンに繋がる。

それと同じことで、これにやったら発芽がピタっと止まるんです。で、どんどん加水分解しようとやってんのに、最後の最後まで分解しないから、これ、腐っちゃう。

こういう風に発芽のメカニズムを阻害するようなことを雑草にやる。

しかし、大事なのは前年度に、この雑草の種がある土壌のphを7.0プラマイ0.2ぐらいに上げておかないといけないんです。何故か?

例えばph6.0の土壌のところにこの種があったとすれば、石灰を入れてもこの表面のところが7.0ぐらいにしか上がらなかったら、これ、生えちゃうんです。元のphが低いから、石灰を入れても酸性の土壌に足を引っ張られてph12が効かない。そうするとちょうど良いから余計出てくる。

でも、前年度に苦土や石灰を上げて、phを上げておけば、あとは足し算で上にアルカリになっていく。確実に発芽抑制をしてくれる。だから前年度にphを上げる処置が出来たかどうかが、石灰系の除草のポイントです。

(参加者)それは秋処理のどのぐらいで?

→秋処理の元肥と一緒に。だからこの準備が出来ない方が、春に消石灰を撒いたら、逆効果が出る。これが強アルカリ除草ってやつです。これがさっきの農協の人が除草剤を使わずにやっているやつ。

中性の水を吸ったあとのリン酸が外れると、酸に変わるんです。それでphが胚芽の所だけクっと下がるんです。それがタンパク質に分解していく。これは僕の本には出ていません。これは企業秘密なんで書いていないです(笑)

硫化水素での除草方法は書いてありますが、こっちは書いていない。phの方ではなくて、硫化水素で枯らしちゃうというやつ。今日も稲が黒かったでしょ?あれを強制的に発生させて腐らしちゃう。これをやると稲も結構被害が出る。どっちを選ぶかはあなた次第(笑)植えた時に結構赤茶色になって根っこに傷みが出るんです。

まあ、僕は石灰除草は硫化水素より効果があるんですが、ポイントは発芽の時にしか効かないんで難しいんです。つまり葉っぱが1枚緑がでたら、光合成が始まったら、もう全く関係なくなっちゃう。

発芽しちゃったらもうダメ。発芽する時に種が水を含んで、その膨らんでいく時に、そのアルカリ水を吸うことが重要なのです。

 

だから例えば、代掻きする時に入水しました。そうすると種ってそれまで乾燥していたから、種もみが水を吸うように膨らみ始めるんです。その時がポイントなんです。その時に強アルカリ水を吸わせると、種はやられてしまうんです。

だから、代掻いて、水を入れて、出来る限り代掻きを早くして、早く吸ってもらう。

(参加者)じゃあ、代掻きを2回やるといいですよね。

→そうですね。

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