2019.6.7 龍ヶ崎水稲勉強会

◆座学

◆圃場見学

◆今日のまとめ

上記のテーマで勉強会を行いました。

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■今日のまとめ

(丸山)それでは畑の方を回って頂いて、まあ雨だからゆっくりは見れなかったと思いますけど、実際、秋処理をした畑で良いガスが出ていた形のところで、あの濁り感が見て頂けたかな、と思います。どんな感じでしたか?

(参加者)まず、全体的に太いし、根っこもしっかりした感じでした。土のトロトロ層も分厚くて、下はすぐコロコロした感じで。

→そこは酸欠層だから発芽出来ないからね。

(参加者)触った感じはぬるい感じで、地温も確保できていた感じで。

→それはね、種が発芽しようとしたけどトロトロ層があって出来ないからね。

 

(関口さん)あそこまでなっていて、塩素もまだ必要ですか?

→う~ん、コシヒカリを見る限りはバリバリだったからいらないかもしれない。ただ、塩素が入った方が美味しいかもしれない。

(関口さん)今までずっと入れていたけど、そんなに感じない(笑)

→もうだいぶ入っているでしょ(笑)塩素水じゃなくて塩化ナトリウムみたいな塩です。

(参加者)にがりみたいな?

→あれも塩化マグネシウムですね。塩化が入っていれば。

(参加者)入れる時期は?

→最初から入れれば虫にやられない。後半から入れれば稲が倒伏しにくく米が甘くなる。だけど本当は全体的に効いていた方が良い。にがりで言えば20kgぐらいを元肥に入れれば大丈夫です。撒く時期は元肥からも入るし穂肥からも入るし、いつでも。

田んぼというのは基本的に不足しているんです。誰も入れないから。だけど塩素は光合成に非常に重要な役割をもっていて、塩害が入ったところは翌年にものすごくとれるんですよ。なので塩素はもう1回見直さないといけない。

入れると何が違うかというと、同じ品種なのに片方はバシっと立って、柔らかいヘナヘナ感が無い。ピリっと立って、風でもきれいに立って。それが塩素が入っていないと丸まって柔らかい感じ。

今回、関口さんのコシヒカリの立ち姿みたいな感じ。

実は、オーガニック853にも入っていたりするんで。塩素の代わりによく使うのが醤油粕。醤油粕は塩素持っているから。植物の体を硬くする物質です。

だからどうしても窒素というと、アミノ酸とか植物をふわっと伸ばす力になっちゃうんです。なので結構やると怖いんです。そこに塩素を入れるんです。そうするとアクセルとブレーキになる。

米を甘くしたいなら塩化ナトリウム。ナトリウムが入ると米は甘くなるんですよ。で、塩化マグネシウムが入ると甘くはなるんですけど、どちらかというと病気や倒伏に対して強くなる。

(関口さん)この頃いくらか紋枯れが出始めたの。つきあかりという品種なんだけど、それもいくらか。

→ちょっと水温が高すぎるのかも。

(関口さん)何か防ぐ方法はあります?

→無い(笑)まあ、あとはマグネシウムだから。もし試して、ということであれば、銅不足かも。ちらちらっとクワトロを撒いてみても。

(関口さん)1kgぐらい?その辺りを?

(丸山)場所で起きるの?全体的でないの?

(関口さん)うん、場所。

→そうそう。水口から一番遠いところでしょ?そっちに撒いて。そこは一番水温が高くなるから。煮えちゃうんです。

(丸山)水温を上げない。

(関口さん)無理(笑)ほんで4~5㎝だからあったまるのも早いし、冷めるのも早い。もう天気が30℃過ぎになったら水温も30℃過ぎになると思う。

→新潟でコシヒカリを教えたんですが、米が煮えて溶けましたからね。長靴で入っていったんですが、途中で熱くて我慢できなくてかけて出ましたよ。だって熱くて手が入れられないんですもの。熱湯みたいな感じなんですよ。

田んぼの真ん中に稲が無くなっちゃったんですよ。で、どうしてだろう?と中に入れが原因がわかるだろうと入ったら、長靴で熱かったんだもん。だから風が動かない盆地は蓄熱しちゃうんです。最悪。

ここは風は吹かない?危ない?

(関口さん)ここは風が吹くんだよ、富山が吹かないんだよ(笑)

→風吹くから助かっているんですよ、ここで吹かなかったら最悪ですよ(笑)

(参加者)何度ぐらいが田んぼの稲は大丈夫?

→最高温度?30℃ぐらいじゃないですか?33℃を超えると呼吸の量が光合成を超える。30℃ぐらいが限界じゃないですか?

(参加者)じゃあ、水の入れ替えとか温度を下げる工夫をしなくちゃいけないですね。

→そうですね。つまり、3時ぐらいから一回水を抜いて、で夜に冷たい水を入れると、でんぷんの残りが良いんです。何故かというと夜は呼吸で使っちゃうから。水温が高いと使っちゃう。それが冷えれば歩留まりが良くなる。

こっちは夜入れても温度は変わらないですよね?

(関口さん)夜は止まっちゃう。

→それであれだけの米を作っちゃっているんだから凄いね(笑)

(丸山)銅が入ることで、何が変わって紋枯れが減るんですか?

→基本的に銅は触媒で、病原菌が繁殖して中に入ってくることを殺菌剤として防ぐんですよ。だから銅剤って殺菌剤でしょ?体の中の免疫システムを高めるんですよ。だからそんなに量はいらない。

だから、もし紋枯れが発生するんだったらクワトロでも良いんですけど、それこそ、くせさんの所の硫酸銅買って。あの緑のやつ。3倍ぐらい薄めて撒いてあげるだけでも全然違う。ICボルドーとか色々あるでしょ?

(関口さん)ふ~ん。

(丸山)だけど時期的にはクワトロの方が、マンガンとか色々入っているから。

→まっ、今日見たのは根っこは白かったし、張りも良かったし。

(丸山)まっ、今回、畑を見た中では、トロトロ層だとかにごりとかの除草効果を含めて、関口さんの経験上で密度は減ってきているっていう事を考えると、今、他の方々を含めて、秋処理をちゃんとすることによって、原料をちゃんと補給してトロトロ層を作りながら草の密度を減らし、かつ、秋処理の部分の稲わら自体が炭水化物の原料になっているから、食味も含めて、良くなっていく部分があるから、秋処理はやっぱり重要だよね、っていうのが結構見えている部分かな、っていう。

→そうですね。秋処理をしなかったらトロトロ層、無かったですから。雑草も出始めるし。後半の水溶性炭水化物の供給が行かないからお米が美味しくならないし。

(関口さん)ほんで、うちで秋処理が遅れたところがあるのね。11月下旬から12月だったの、鶏糞撒いてやったのが。やっぱりそのところは、稲の分げつ力は弱い。

→そうですよね。

(丸山)トロトロ層は出来ている?

(関口さん)う~ん。

(丸山)そこまで見ていない?(笑)そこまで見比べられるといいですね。

(関口さん)そうですね。明日、触ってみます(笑)

→駄目だと足を運ぶ回数が減りますからね(笑)

(丸山)この地域での限界が大体見えてくると、その限界を過ぎた後だったら、どういった手当てをすればよいか、といった課題が出てくると思う。やっぱり秋処理というのはやれるタイミングが限られているとしまっているので、全部やれるかというとやり切れないことが多い。でも、やっぱりやったかやらなかったかで結果が変わってくるなら、やれなかった時に何ができるのかを考える1つのヒントになると思うし、そこでやっぱり出来ないよね、結果的にそこまで労力かけても良い形で出来ないよね、というのであれば、秋処理のちゃんと適期の時にちゃんと出来るやり方をちゃんと詰めた形で考えてみる。

→ですね。作業計画。

(丸山)っていうのが見えてくるのかな、と。

→段取り8割ですから(笑)

(丸山)やると思ってやるのか、やれれば良いと思ってやるのでは、全然変わってしまうはずなんで。

→秋処理がないとワラが分解しないでしょ?という事はブドウ糖がないでしょ?という事は春に酵母菌が繁殖しないでしょ?という事は水が透明でしょ?という事は雑草は出るし土はカチカチ。で、稲の分げつは遅れる。つまり、逆V字型になってしまう。

(丸山)下手したらガス湧きする(笑)

→ガス湧きする(笑)もう、最悪だよね(笑)そっから私に言われてもどうにもできない(笑)

 (関口さん)だから田んぼの水が濁り始めたのは、大体3年前ぐらいかな。

→ですね。意図的にだいぶ酵母菌を入れるようになりましたものね。最初は肥料だけでしたものね。

(関口さん)そう。だから酵母菌も大体1トンぐらい結構使って。

(丸山)秋処理はその前から?

(関口さん)うん、多分、稲刈りしたその日にしちゃう。

→秋処理していたから、逆に酵母菌ももっと早くやっていればもっと早く良い結果が出ていたよね。

(関口さん)うん。

(丸山)今回、田んぼの中でワラ分解がほどほどという感じの部分とかカブチの部分の分解も含めていくと、納豆菌とか含めて、っていう部分をもっと気持ちやっていくと、もう少しカブチも含めてもっと分解するかも、

→アミノ酸が大事なんだけど、酵母菌でワラも切替える。でも水が汚れると良くないから乳酸菌もある。ダブル分母(笑)

(関口さん)良く散布して、天気が良い時はすぐ乾いちゃうでしょ?そんでも酵母菌は大丈夫なの?

→出来れば雨の日に撒いた方がよいです。水の上に落ちなきゃいけないから。葉っぱの上に残っていても生き残れないから。

(丸山)結構、雨や雲っていたり湿度がある時に撒くのかとか。

→その方が良いです。普通の人から見れば雨の日に消毒しているって(笑)頭がおかしいんじゃないかって(笑)でも、それが一番良いです。酵母菌は紫外線に弱いから。

(丸山)畑場でも出来たらある程度湿気があるタイミングで水ぶちした方が、地面が水を吸収する段どりに入っているのかな、と。

→水が浸透しやすいんです。乾いている時にやっても地温が高いので、水がどんどん上に上がっちゃうんで、結局、下に水が全然下がらないんです。

これで関口さんは大体やっているんで、あとは品評会で入賞するだけです。

(関口さん)小祝流でね(笑)

(小祝さん)そこで既に1人突破していますから(笑)

川上さん、コシヒカリで寿司米コンテストなんですか?

(川上さん)コシヒカリしかやっていませんね。

→他の栽培者はコシヒカリについて何て言っています?「なんであいつはコシヒカリ出しているんだろう?」って?

(川上さん)う~ん、その辺りはわからないんだけど、コシヒカリはなりにくい品種らしいですね。

→そうなんです。米の艶が良すぎて酢飯になりにくいんですよ。吸わないんですよ。

(川上さん)だからやりにくい品種らしくて、「よくできましたね」と言われます(笑)

(丸山)逆に冷たい水対策っていうのは何か傾向が?

(川上さん)う~ん、何しろ色んな作業的に難しいので、1度入ったら田んぼの水はなるべく出し入れしないようにという対策のみです。でも、水口の1/4は奥の方と生育が全然違っちゃうよね。それはまあね。

→冷たくて手が痛くなってくる。川上さんのところに行って、肥料の調子が悪いのかな、と思って手を入れたら「無理」って(笑)

(参加者)水口のところ冷たければ、そこをつぶして溜めてというのは?

(川上さん)いや~、無理ですね。うちの方は作土が無いんですよ。20㎝下が石ですから。畦を作るのにも作れいないし。畦を作る土が無い。どうしようもない。いっぺんに入れた水は落とさない、長く保つ、それしか。長い道で送るというのもやったことがあるんですが、時間的余裕が無くて出来ないですよね。

(参加者)みんな良かったらみんな良くなっちゃうからね(笑)うちの方も水が汚いからどうしようかって悩んでいるし、逆に湿田でどうしようかって悩んでいるし。

→下から水が流れると困るんですよ。下から腐れ水が上がる時があるんで。下の有機物が多いところが水が上がると、酸欠水が上がるんですよ。そうすると有機物が腐るんですよ。菌というよりも酸欠層で有機物が完全に腐ってしまうんですよ。そうなると下に根っこが全然入らないんで。倒れ方がバサッときれいにいくんです。

(参加者)岩盤層まで60mと言われるんですよ。

(丸山)レンコンとか?

→レンコンとかの方が良いですね。

(参加者)レンコンやっていてもすぐに岩盤層が出来ますかね?って言いますよね。

→掘るところの下に層が出来るんで。

(参加者)そうですよね。そこを壊すとまた違うっていう話で。だから何とも言えないんですよね。

→お米作っている人はレンコンをやらない方が(笑)あの苦労を味わない方が(笑)

(参加者)いや、逆にレンコンの方が単価が上がるんです。

→まっ、そりゃそうですね。

(参加者)1反で100万って。

(丸山)お米じゃありえない(笑)

→でも、歳いってからやったら体を壊しますよ。

(参加者)若い人は良くやっていますよ。

(関口さん)米作りは景気悪いな(笑)

(参加者)そう考えると田んぼがいっても10万でレンコンが100万ですから、田んぼは全然上がらないですよ(笑)

→食味は大体85以上あるんでしょ?

(関口さん)うちの方はタンパクが多いから。80~82。

→ケットで80以上は良いですよ。

(関口さん)いや、うちはサタケ。ケットは凄いよね。

→ケットはすぐ出ますからね。まあ、見方、考えましょう、そろそろね(笑)

(関口さん)宜しくお願い致します(笑)

→3万円ぐらいは(笑)

(丸山)でも、去年は後半、追肥のタイミングの後の天気が悪すぎて。

(関口さん)そう。風が特に凄かった。肥料が撒けなくて、返ってきちゃうぐらい。とにかく台風と風。

(丸山)そういう意味では最後の追肥は853よりは。

→本当は5ぐらいの。あれ、もうちょっと熱をかけて分解しやすくしたら、ああいう本当は窒素が低いやつが良いんです。

(丸山)窒素が高くて天気が悪ければもろに影響が(笑)

(関口さん)ペットフード良いよな。

→逆に、ペットフードだけの方が良い。あれ、多分、熱が入っているんで。上手くペレットになるといいですよね。

(関口さん)SGR,昔撒いたんだけど、あれ撒きにくくて(笑)

→お米は美味しくなるんですけどね。

(関口さん)ペレットになればいいよね。

(参加者)そこら辺は検討している。

→検討しているということは、来年になる(笑)

(丸山)ジャパンバイオファームさんで432という窒素の低い肥料を開発中らしいんで。

(参加者)今も粉であるんです。果菜類では最適なんです。でも米でやるとね。

→ぶわ~っと飛んでいってしまう(笑)

(丸山)小祝さんから他には何か?

→まっ、今日はちょっと難しかったですよね(笑)たまには化学式が出ていいでしょ?(笑)

(丸山)今回、菌の勉強という事で、色々勉強しましたが、このあと乳酸菌をまだ使うタイミングだとかありつつ、一番のポイントは秋処理という部分でいうと、納豆菌とかワラ処理がどう出来るか?

もし、やり切れる畑、やり切れない畑が出たら、対象区としてみて、その状態で畑を再確認してもらって、やっぱりやるべきだな、と体感してもらったら、また次の年に活かして頂ければと思います。

まっ、あとは、関口さんが色んな試験をやっていて頂いているんで、その結果を聞きつつ活かしていければなと思います。

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