よ~く見て、これもう止め葉、止まっているよ。これなら実肥えがやれる。これででかくするのが押田さんの裏技なんです(笑)

(押田さん)これ、枯れそうな木。何なの?

→キノコが出ているよ。だってここだけ実の色違うよね。仕上がっているよ。もう糖度上がっているよ。

(押田さん旦那さん)これ、紋葉菌でしょ?

→多分ね。

で、これ、幹の周りに籾殻とか撒いちゃだめですよ。

(丸山)吸わないところだから。

(押田さん旦那さん)籾殻が良いって聞いて、一生懸命やったんだよ。

→それやると余計広がります。そこは石灰を撒いておいた方が良いです。その周りから入るんです。

そこね、根っこが無いのに常に湿っているから。人間で言うとずっとお風呂につけっぱなしの状態で、手足ふやけている状況なんですよ。

(押田さん旦那さん)これ良いって聞いて、大変な思いしていっぱいやったんですよ。

→それやるほど危ないんですよ。面白いことに、全然根っこが出てこないんですよ。

でもね、そこにお酢を流し込んであげると結構治ったりするんですよ。結構、濃いやつ。10倍ぐらい。この根っこの周り。まあ、出来れば5~10ℓを2~3回やってあげると。

で、今は葉っぱがついているから、回復する可能性があります。回復するとまず色が戻り出すのと、根が動き始めます。

治ると、枝が伸び始めます。何故かというと、まだ窒素を全然吸いきっていないんです。まだ3割も吸っていない。それが繋がると急に伸び始めるんです。今やった方が良い。出来るだけ早く。まだ湿っている間に。特に幹の近くに動噴でジャ~ってかけても良いぐらい。

(押田さん)この籾殻は後から載せただけなのよ。なるなる君。

→それがいけないんです。あのね、これだけ土をかぶせているのは湿っているでしょ?押田さん、お風呂にずっと3時間ぐらい手足つけていたら、どうなります?

だから、そこはずっとふやけている。

(押田さん)木の元にやってくださいって言われた。

→それが駄目なんです。

 

(清田さん)水を吸っちゃうということ?

(丸山)水を吸わないんで、変に分解してしまって、木の木質が一緒に食われちゃって駄目になっている。やるんだったらここじゃなくて、吸収根の所とか、もっと離れたところに。

(押田さん)それじゃ駄目だって言うの。木の元にって。

(丸山)木の元は吸わない。吸収根は無い。

→これ、もうちょっと水溶性の苦土を増やした方がよくない?

(押田さん)今年は土壌検査では苦土過剰だったので。

(丸山)過剰というほどじゃないけど、でもそこそこある状態だったので。

(押田さん)だからやらなかったの。

 

 

ここ、丸山君、見て。

(丸山)あ~、色が抜けていますね。

(押田さん)何欠乏?

(丸山)微量要素欠乏。

(押田さん)じゃあ、この後あるからのそうか。

→あるからっていう事は、撒かなかったっていうこと?(笑)やっていないよ、これは(笑)

 

(押田さん)これが最後だから。

(丸山)最後だからやらないといけない(笑)

→バレバレなんですよ、こういうところでね(笑)今年最後って言ったって、来年もやるんでしょ?

(丸山)いや、これで終わりで、ここは崩して来年はキウイをやるんです。

→えっ、キウイやるんですか?これだけなっているのに?抜いちゃうんですか?え~?

(丸山)後継者が。

(押田さん旦那さん)梨やりきれないから、キウイにするんです。

(押田さん)もう老いぼれですから(笑)

→だって、これだけ収入があるやつ切ったら、えらいことになるじゃないですか。

(押田さん旦那さん)うん、でもしょうがない。だから木は4反、4反、4反、4反、1町2反もう植わっているから。苗木植わっているよ。

(押田さん)向こうに3反、ここも3反やるから、合計1町8反。

(押田さん旦那さん)それでお前ら飯食っていけ、という、こういう事なんです。

→食っていけって、でも、これ、キウイより2倍の収入になるでしょ?

(押田さん旦那さん)うん、なるけど、経費かかるからあんまり中身は変わらないんですよ(笑)

だからキウイ20トンぐらい送っているんですよ。手取り考えると梨は倍ぐらいになりますけど、子供らは出来ないもん。

→キウイやるならわかりました。でも、これ、治す技は覚えて置いた方が良いです。

■キウイ

(押田さん)これ、環状剥皮やっているんです。今年はすぐくっついちゃった。

→そんなのやっても無駄です(笑)すぐ塞いじゃいます。結局、これやることで花芽つかせるって言うんだけど、1年で元の木阿弥ですよ。戻っちゃう。

(押田さん旦那さん)いいって言われてやっているんですけど、効果が良くわからないんですね。

→わからない。止めた方が良いです。病気入るのが怖いですよ。

(押田さん)環状剥皮をやってくっついちゃったのがあるんです。

→そうでしょ、やっぱり意味がないんですよ。

(押田さん旦那さん)それが良いっていう仲間がいて始めてみたんですよ。

→それは窒素が多かったんですよ。

(丸山)逆にいえば窒素がきちんとコントロール出来ていたら、やる必要が無い?

→うん、全然やる必要はない。

ちなみにニュージーランドでこの技術やっています?やっていないでしょ。

(押田さん旦那さん)彼らやっていないはずですよ。

あっちは良いのですけど、こちらは大外れで実が出ない。

(丸山)塩害。

(押田さん)南風。

(押田さん旦那さん)どうも梨の網があるから、逆側は助かったみたい。

ちょっと微量要素系が足りないですね。もうみんな色が抜けちゃっている。

キウイもホウ素とかちゃんとやらないと、幹がザラザラになって実がならなくなる。

ケルペルトとか撒いている?

(丸山)撒いていないと思います。

→果樹はホウ素系を撒かないとまずいね。

(押田さん旦那さん)これが一番最初に植えて枯れなかったやつ。残ったやつがこれなんです。実際には7年目でこれぐらいになる。

→これが危ない。

(清田さん)やっぱりホウ素系を撒かないと。

→そう。ちょっと木が浮いてきている。

(押田さん)ホウ素は粉で撒いても良いの?

(丸山)ホウ素の単体は危ないんで。

→3kgぐらい入れて。1反歩に。

(清田さん)キウイって柔らかい感じがするんだけど?

→そうです。スカスカなんです。やばいです。普通は硬いんです。木が浮いているんです。

(押田さん旦那さん)これが枯れる原因です。

→そうです。

(押田さん)これもカルシウムが足りない?

→これも春肥ですか?

(押田さん)カルシウムやっていないの。

→絶対やった方が良い。

(押田さん)これは時期が長いから間に合いますよね。

→間に合います。

(参加者)カルシウムをやった方が良い時期ってあります?

→切れちゃだめ。いつの時期も絶対切れちゃだめ。常にあった方が良い。

(参加者)春が良いとか、夏が良いとか?

→絶対春先には効いていなくちゃいけない。切れちゃいけない時期というより、常に無くてはいけない。特に春は何があっても絶対効かなくちゃいけない。この枝と葉が出る時、この細胞自体をくっつけているのがホウ素とカルシウムなんですよ。それが少ないとひび割れが起きやすくなってくるんです。そのうちそこから病気が入ってくるんです。

(押田さん旦那さん)貝殻って言われたけど、貝殻じゃないんだ。

→だから、カルシウムやりだすと紋葉とか治りやすくなるんですよ。

だから、ハーモニーシェルとかやり始めると、なんか丈夫になったな、ってなる。

(清田さん)これ、柔らかいじゃない。

(押田さん)空洞なのかな、中が?

→だから凍害になりやすいんですよ。

(押田さん)これ、カルシウムやると治るの?

→もちろんです。だって梨でもこの症状、あったじゃないですか。

(押田さん)左側とか成っていないでしょ?そっちの方が南風当たるの。

→障害による花芽のつけなさでは無いな。たぶんね、リン欠じゃない?

(丸山)データではそういう感じではなかったんです。

→リン欠のような感じだな~。

(押田さん)ここは塩害で全然なっていません。山の側は半分ぐらいなっているけど、こっちは半分ぐらい全然なっていないです。全滅。だからもっと木は張っていたんだけど、切っちゃったの。

(丸山)何年目ぐらい?

(押田さん)3~4年目。

→つけない方が正解だった。まだまだつける時期じゃないですよね(笑)

 

(押田さん旦那さん)それを獲ろうとしているんだから、凄いですよね。やっぱり秋に葉っぱが無くなっちゃうというのは決定的なんですよね。

→そうです。結局、春先も弱くなっちゃうんで。あと出来れば、こういうふうに苗を植える時に、太陽熱養生処理をしてから植える。

(丸山)人参でやっているやり方で、肥料を入れてビニールを張って、夏場の高温時期に2~3週間置いておいてから苗を植える。

→それを長野のブドウでやったんですが、活着率が全然違う。伸びも全然違う。話になんないぐらい違う。

(押田さん)うちはそんな面倒くさいことは嫌いな人だから。

(丸山)まあ、面倒臭いのを先にやるのか、後で何年かけるのか。

→特に、ああいう風に病気が出ているところは、太陽熱消毒をやらないと、こっちにも影響して同じ病気が出る。ビニールマルチングをして菌を殺すんです。

(押田さん旦那さん)梨畑を切った後に?

(丸山)そうそう、梨畑の後にその太陽熱処理をすると、次のキウイの活着を含めて。

(押田さん)それに手間をかければ1年、植えるのが遅れる。

(清田さん)でもその分、元気が良ければね。

→追い越しちゃう。

(押田さん旦那さん)先生、もう1つ、

聞きたいんですが、寒さで枯れちゃうんですよ。これも割れちゃっていて、こんなになったのは初めて。去年は50本ぐらい枯れちゃって。これももう駄目なんです。そうすると元が出てきますよね?これは自分で良い奴を接げたやつなんですね。でも、これも今年やられる可能性が高いんですね。

→ポイントというのは、何故割れるかなんですよ。

(押田さん旦那さん)寒さで。

→寒さでも割れない木もある。何が影響して割れるのですか?他でも寒波は来る。じゃあ、薪って冬は割れましたっけ?何で割れないの?

(押田さん旦那さん)水があるから。

→恐らくですよ、考えられるのは結構、枝が伸びたんですよね。

(押田さん旦那さん)はい、伸びました。

→ということは、最後までツルが伸びているということは、水を上げてたんですよね?普通、落葉果樹は霜が来る前に絶対葉っぱを落として、枝の中の、幹の中の水を落とさないといけないんです。

(押田さん)ところが11月まで暖冬だったから。凄く暑くかったもん。

→いやいや、違うんです。窒素を吸いきっていたら水を上げないんですよ。窒素があるから水を吸うんです。

(押田さん旦那さん)先生、じゃあもう1つ、梨にも関係するんだろうけど、おかしいと言うことで、山梨のキウイ協会にいる大学教授みたいな顧問に聞いたら、「木が柔らかいんでしょう」と言われたんです。で、何で山梨は枯れないんんだろうってなるでしょ?前には、千葉県のキウイフルーツ協会の会長が「これは良い苗だ」ってね(笑)だから窒素たっぷりやったんですよ。凄い良い苗になったんです。

(押田さん)それがいけないの?

→もちろん(笑)だって窒素やればずっと伸びっぱなしで水上げているんだから、そんな時に寒さがきたら、みんな凍害になるでしょ。だから、絶対に10月までにはキウイだって何だってツルは止まっている。逆に言えば、この枝の中に傷をつけて触っても水が来ていない。

(押田さん)先生、この木は去年は葉っぱがみんな真っ黒になっちゃったの。で秋に新しい緑の黄緑色の葉っぱが出たの。

→だから窒素があったんですよ。

(押田さん)10月からぐんぐん伸びたんで、こりゃ良い苗だって。

→でしょ?だから凍害ですよ。

絶対にキウイは8月下旬には何があってもツルが自然に窒素を吸って止まっていなくちゃいけないんですよ。それが逆に春肥をやるから駄目なんですよ。キウイは春肥を絶対やっちゃいけない。

(丸山)肥料をやるタイミングはいつといつなんですか?

(押田さん)実が開花して、実が止まったなって思ったら肥料を上げます。

→なるほど~、ということは5月下旬ぐらいだ。

(押田さん)いや、6月の半ば。

→そりゃ、絶対に止まらないですよ(笑)

(丸山)窒素成分的には何㎏ぐらい?

(押田さん)オーガニックを反、1体半ぐらいしかやらない。

→いや、まだ夏肥やっているよ(笑)

(押田さん)その後、9月に玉伸びするタイミングがあるから(笑)

→ほら、それが原因(笑)

(押田さん旦那さん)これ、駄目なのはわかっているんだけど、もったいないからここまで残している。でも7月になると駄目だから、新枝に切り換えるわけです。

→これ、消石灰を練って強アルカリになるので練り込む。そこから病気が入るのが怖い。剥離しちゃっているもん。でも、予備枝を残しながら治す努力をしてみたらどうですか?

(押田さん旦那さん)ぐるりと周りをやられちゃうと、繋がるのに相当時間がかかる。

→2年はかかりますね。

(押田さん旦那さん)いずれ駄目になるとわかっているので、だったら新しく植えるとかね。

→今年、この天気だったら助かっているんですよ。これカンカンに晴れていたら全部枯れていた。だからキウイは春に絶対窒素を入れちゃいけない。それで押田さんがどうしても入れたいのなら、8月にちょっとちょっと。欲かられて入れちゃいけないですよ。

(丸山)0.5kgぐらい。

→もう1つ、こういう硬い土の所は根っこを張るスピードは速いですか?遅いですか?

例えば、柔らかいスポンジみたいな土でワ~っと根っこが張っていると?

(押田さん旦那さん)速いでしょ。

→じゃあ、硬い土だと?

(押田さん旦那さん)遅いでしょ。

→遅いでしょ。そうするとツル止まりは?

(押田さん旦那さん)悪い。

→悪い。だから太陽熱をやってフカフカの土にしておいて、早く吸って早く止まる癖をつけておいた方が良い。植える前にそういうことをやると、木がそういう癖がつくんですよ。根っこごと。だから果樹園をやる時は、絶対出来るだけ幅広いビニールでズワ~っと太陽熱をやる。

(押田さん)それは肥料をやったあと?

→そう、もう全部設計して、そのまんま太陽熱をかけるんです。

(押田さん)今から植える状態にしてからビニールを張るの?

→そういうこと。だからこっちはこれからできますよね。

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