2015.1.31オーガニックフェスタ 小松島市現地視察
上記のテーマで勉強会を行いました。
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(株)豊徳のミミズの養殖の説明
(株)豊徳は日本製紙(株)の子会社です。
土でもあり堆肥でもあり改良財でもあるミミズの糞を作っています。もともとは、日本製紙でヘドロ問題をどうにかしたい、というのが始まりで、それとミミズのエサを作れないか、ということで始まった会社。42年目です。
ミミズの生産規模は400万匹弱、恐らく世界1だと思います。
稲作用の苗箱用の土として使われています。
元々は野菜用の堆肥、肥料だったが、水稲用になりました。
完全有機栽培がこれによって達成できます。
ミミズのフンについて3つの説明
【①生体&養殖場について ②フン土の特徴と効果 ③水稲用覆土について】
【①みみずの生体&養殖場について】
ミミズのエサは、地元のしいたけ生産者の廃菌床を使っています。
ブロックのまま工場まで搬入、砕いて、牛糞と米糠を加えて半年発酵させたものを使っています。
19棟のテントで約390坪で、年間400トン生産。
テント(ピット)の中には潅水できる設備があります。60%ぐらいの水分で管理しています。先ほどのエサを1日4~5回に分けて与えています。
【②みみずフン土の特徴と効果】
腐食酸としては5%ぐらいです。
大体5つの効果があります。
<5つの効果>
・CECを高める
・発芽や発根、根や茎の生育を促進
・耐水性、マクロ団粒を作る
・キレートが高い
・抗酸化作用や抗菌作用を持つ
土壌微生物多様性・活性値
エサを与えると、糞がエサより6.8倍の微生物群集となり活性化され、いわゆる良い土になる。
化学性
硝酸態窒素が牛糞よりもよくなり、CECも1.8倍。ミネラル分も牛糞堆肥より上がる。
鞍つき栽培(生育初期時の根の促進効果)
鞍つきをすると、初期の根つきが促進される。
【③水稲用覆土について】
赤玉土にみみずの糞をコーディングしたものを水稲用覆土として商品にしている。
例えば、シャーレにバカ苗病菌の実験をしたところ、耐性を確認できた。
根の発育も同じ圃場で半々に分けて植えたところ、1ヵ月後の生育で比較したところ、右がミミズ覆土で育てた苗で、左が赤玉土で育てたもの。分げつや苗の形に違いがあり、初期の生育に効果があると考えている。
収穫間近の下位節間比較でも、題5節間が短くなっている。
<ミミズの糞の土のまとめ>
ミミズの生体を通ることで、有機物が植物に吸収されやすいアミノ酸まで分解されている。完熟(C/N約14)になっているため、散布後すぐに植え付けできる。
有機ジャス対応だが認定機関によるので聞いたほうが良い。