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2016.10.7 丸和さん勉強会

◆今日のまとめ

■今日のまとめ

酵母菌は攻撃をしないんですが、酵母菌が作り出すアルコールによって病原菌は駆逐されます。

だから是非ぜひ、土壌中外の病原菌を是非駆逐して頂きたい。

それと同時に、この酵母菌は、残留余剰硝酸態窒素をアミノ酸に糖分と一緒ならば作り変えてくれます。限定ですね。高糖度ソルゴー。ただのソルゴーですと、ちょっとですね、ソルゴーの繊維から糖分が出るまで時間がかかっちゃうんです。ですので、この高糖度ソルゴーというもともと手がべたつくぐらいの、サトウキビのようなソルゴーがありますので、それを積極利用することで、酵母菌が初期から増えます。そして硝酸を一気に吸ってくれますので、次の作はほぼアミノ酸の供給に変わります。そうすると、虫が非常につきにくくなりますので、堆肥の窒素と炭素と繊維の比率を変えるか、この高糖度ソルゴーをビニールを張って嫌気太陽熱発酵させる。このいずれかの方法がそろそろ必要になってきている。

まあ、根こぶの発生や、一部はフザリウムっぽい痛みがありましたので、そろそろそういうことが必要じゃないかと思いました。

今までは堆肥を撒いて、好気性でやっていましたから。まあ、攪拌してやっていましたから、どうしてもカビ系の病気、フザリウムなんかですね、なかなか抑えきれなかった。しかし、太陽熱養生処理というのを1回でもかければ、アルコール殺菌が起きますので。

宮崎の方では、実際に土壌にアルコールを注入して太陽熱をかけて、殺菌をするという方法が広まってきています。しかしこれはものすごい高価な方法ですので、なかなか広まらないんですね。しかし、この高糖度ソルゴーと言うのは、もともと糖分をもっていて、酵母菌が食べればアルコールになるわけですから、この方法をぜひやって頂いて、土のクリーニングをして頂きたいな、と。アルコール殺菌で病原菌の抹消と。それには堆肥を今日見て頂きましたけど、糞の方が多いわけではなく、糞の方からも繊維があるので、そこに上手く酵母菌を入れることで、アルコールをうまく発生させる堆肥に変えることが出来ます。

実際に市川さんは岐阜の方に見にいってくれていますよね。堆肥が甘い匂い、アルコール臭がして、そこは土がふかふかで病原菌があまりいない、というか生存できない。非常にトマトは段数もとれるし一房の玉も非常にとれるし、非常に優秀な生産者なんですが、そこまで成功した1つの理由が、ビール酵母という酵母を堆肥の中に入れ込んだ。ですから、今後のみなさんのポイントというのは、酵母菌利用による最終的にはアルコールですね。で、土をきれいにする。それがそろそろ必要になってきているのかな、と。

2つの方法論。1つの高糖度ソルゴーにはしんご君が前回発表してくれているので、10分ぐらいで講義を頂けると(笑)

高糖度ソルゴーを作った後の作物の出来はどうですか?

(市川さん)うちで今ゴボウを作っているところなんですが、そこは何をやってもとれないという畑だったんですけど。まず山崎さんから堆肥を作る前に反当10トンぐらいドバドバいれて作ったことがあるとお聞きしたんで、ソルゴーの前から10トンぐらい堆肥を入れて、とにかく窒素を多くして、残留窒素を多くしたやつを1回高糖度ソルゴーに吸わせて、それを堆肥にしちゃって畑に撒いた。すると糖度がどんどんどんどん上がっていく。それで虫がゴロゴロいるような状態でも、ソルゴーの真っ黒になった残さを食べて、ニンジンは全く食害されない。そして収量も上がる。

で、今、うちで機械があるので、丸和のメンバーで高糖度ソルゴーを作った場所を刈り取りに堆肥を入れれば、みんなうちと同じことを丸和のメンバーでもできるように。

 

(小祝さん)そうですね。これから面積を拡大するにしても、全面施肥で作付けするだけでなく、高糖度ソルゴーによる最終的には水溶性炭水化物材料の確保が非常に重要になってくるんじゃないかと思うんです。

渡辺先生は水溶性炭水化物について、なんていっていました?

(市川さん)画期的な技術だと。

(小祝さん)恐らくこれから日本で、世界の植物学を大きく変えてしまう発表がされます。東大と理研が調べていますんで、市川さんのお宅で。そういったことが証明されると、土は良くなる、品質は良くなる、収量も伸びる、農家にとって非常に嬉しい技術が確立することになるんで。

まっ、みなさんの堆肥をC/N比をちょっと変えて、さらに酵母菌を積極的に使われていくと、堆肥からも、そしてその酵母菌が残留していれば、高糖度ソルゴーをあえて酵母菌を添加せずとも地面に残っていればそこから勝手に発酵が行われると。と言う面を今後は意識しながら変えていって頂くと良いんじゃないかな、と。特に硝酸態の問題は、酵母菌じゃないとなかなか減らしてくれないんでね。

ということで、丸山さん、どうですかね?

 

(丸山)今回途中で話があった杉本さんのところの人参が小さかったやつですが、うちの方では、60㎏×3体の設定になっているのと、それに伴って堆肥が0.8%の恐らく6がけだと思うのですが、1トンを入れている。3反での状態で窒素で11~12㎏という計算でやったんですが、実質あの状態ということは、堆肥の窒素がそこまで出なかったということが考えられるので、今後はこの数字を下げてみるとか、微調整が必要になってしまうことある。みなさんの情報を頂きながら、今回のようにならないように注意していきたいと思いますので。

逆に良い状態も含めて、返信をしてもらって、少し力をつけさせてもらえればと思っております。

 

(小祝さん)特に栄養成長で終わる作物と生殖成長が絡みながら終わる作物では残留窒素が違いますので。今年は大根にもとられて葉っぱ寝て、であれば窒素がとられていますから、次の作は窒素はどんな作物も1~2割多く設計しないと、弱くなってしまう。その辺は気を付けて。 

(丸山)あと、今、うちの方で熱水抽出をやっている中で、アンモニア窒素とかみなさんの畑の中ではそこそこ数値が出ている場合があって、その部分をどのタイミングで入れるのか、というのがまだ見えていない部分があります。今回の部分は、ちょうど杉本さんの部分だとアンモニア窒素が6㎏ぐらい出ているので、もしかしたら夏場を超えたあたりで出てくるんじゃないか、と思っているんですけど、もしかしたら雨続きだと微生物体から窒素がなかなか離れない、ということも考えられるかな、という推測ですが。流亡した感がある。

(市川さん)杉本さんの畑は暗渠が入ったのよ。それで流亡したかもよ。

(丸山)あくまでもあゆみの会で集約できているのは、みなさんがとった土の状況でしかないので、暗渠や雨の問題を含めて、なかなか見えない部分なので、あくまでも出てきた数字をどう自分の中でコーディネートしてその数字をどこまで使うのかは、個々で判断しないとたぶん出来ない。まあ畑の癖があると思うので、そのあたりを良い塩梅にしてもらって。

なので、あくまで施肥設計案は出すんですけど、畑の癖に応じてみなさんでコーディネートしてもらって、その中でフィードバックしてもらう、という呼吸をしていかないと、なかなか身に落ちた感じの情報にならないので。

特に今回、杉本さんの豚糞堆肥でサンプル設計をしたんですけど、またたぶん徐々に変わっていることもあると思うので、その辺も考慮して使ってもらったらな、と思います。

特に炭素系が多い堆肥、C/N比が上がってくると、放出窒素がかなり落ちてくると思うので、設計上は堆肥の部分で何キロ出てきますよ、となっているのも、全然出てこない、ということもあると思うので、自分の堆肥のイメージ、どういう仕込みをしているか、ということを注意しながらやって頂ければと思います。

 

(小祝さん)1つみなさんにお聞きしたいのは、堆肥は窒素供給型というのと炭水化物供給型というのがあるんですよ。で、こういった天気を鑑みると、窒素供給型と炭水化物型と、どっちを使った方が安全なのかと思いますか?

(参加舎)炭水化物。

(小祝さん)そうなんです。炭水化物は天気が良い日は高品質というおまけが来るんですよ。天気が悪い時は普通の作になるんです。しかし、窒素型は天気が良い時は何とかなるんですが、天気が悪いと腐るか虫か病気か、と。

つまり天気が崩れた時、炭水化物型は普通、窒素型は足元から崩れるよね。ある意味は炭素型の堆肥は使った方が保険の意味で高い。天気が良い時は足し算で炭水化物が増えるので高栄養のものができる。だから僕としては皆さんにお伝えしたいのは、炭水化物型を使った方が、今後の農業のことを考えると安全なのかな。これだけ天気がブレがあるようだと。

(丸山)特にここ最近の悪天候で何年前から結構虫とかとりはぐって、それに猛暑が乗っかってくるのが現実だと思うので、今のままの窒素型の堆肥でなくて炭素型の堆肥に少しでもふっていく。あるいは場所と管理ができるのであれば窒素型と炭素型を使い分けるというのもありなのかな。

あと注意しなくてはいけないのは炭素型を堆肥を作る塩梅が、窒素型と違っていて、うまく腐熟させないと逆に色んな障害、今までの窒素型の堆肥のトラブルではないトラブルがでやすくなる。未分解炭素でコガネの虫系が出やすくなったり、炭素系の未熟な部分が悪作用して窒素飢餓を起こしたり、窒素型でないトラブルが出やすいと考えられる。

なおかつ、うまく腐熟させる菌層が違うんで。その辺、市川さんなど皆さんの経験を絡めて、個々のトラブルを何年後に自分がやってしまうのではなくて、やはりせっかくメンバーがいるんで、お互いの失敗を共有しあいながら次につなげていってもらえればいいなと思います。

特に杉本さんのところで太陽熱養生をやって、ここまで利くとは思わなかった、ということがあったんです。結構、丸和さんの中で太陽熱が続いているので、もう少し共有されていれば、こういうふうになっているんだ、ということを共有できたと思うんです。せっかくの丸和グループの組織力になってくるんじゃないかな。

 

あと、みなさんの畑の土が団粒が出来ながら柔らかい土が出来ているというところで、今年のような雨で曇天で光が少ない時は、団粒で酸素もそうですが炭水化物が供給される部分は、かなりファクターが強い。どんどん作物を作って持ち出しが多くなれば、どんどん土が締まってしまう。そうすると地面の酸素も炭水化物も少なくなる。そこで曇天が続くと色んなトラブルにつながる。そう思うと炭水化物系堆肥作りは必須になってくると思うんです。なので上手くチャレンジしながら進めて頂ければなと思っています。

 

(小祝さん)あとケイ酸ですね。

(丸山)もう1つ、ケイ酸が効いてそうな堆肥の原料を使っているところは、硬さが違っている。触ると体感することで次が出来るということがあると思うので。

特にケイ酸は地球上の割合はむちゃくちゃ持っているにもかかわらず、溶けない。効かないものから効くものまで、種類がある。そんな中でみなさんの作られている堆肥の発酵層につっこむことで可溶性になり、作物に効いて強くなってくるということがある。その堆肥の上手い使い方、活かし方をみんなで共有して、こうすると悪天候でも対応できる、というのを試してもらいたい。また来年、テストでもこういうのをやってみてこうだった、こういったポイントをみようや、というのを上げてもらえればと思います。

特に杉本さんのところで人参の播種量を多くしてやってみよう、というのがあった。次の勉強会で良い面、悪い面があると思うので、みんなで共有すれば次のステップがまた見えるのかな、と思います。

 

(小祝さん)ちなみにですね、僕が関わっている愛媛で、ニンジンの栽培の上級コースというのがあるんです。そこは1反歩あたり種を10万粒蒔きます。1本あたり150~160g。Mサイズ。150×10万だといくらになる?0.15kg×10万。だから15トン。今、最低が反当大体10トンなんです。それが大体8万粒ぐらい。

前は当然3万粒ぐらいだったんですが、だんだん増やせることが太陽熱でわかって。単純に雑草取りに入らないものですから、何も心配せず、ビニールをはいだら何もやらない。収穫まで一切畑にいかない。で、糖度が秋冬で11度を超えている。で15トンぐらいです。もとは3.5トンで普通です。それがこの太陽熱を使うことでそうなりました。

他の作物も応じて同じように増えています。

で、思ったのは、みなさんは人参に対して追肥をするという頭があるので、畝間も管理機が入らなくちゃ、と思っているんですね。しかし、今も言ったとおり、元肥を入れて太陽熱をしたら、もうそこにはいかないですね。つまり、一発勝負の窒素なんですよ。

 

ですので、単純に言えば2~3回作る間に、ニンジンに必要な窒素を自分で見極める作業ですよね。いわゆる矢は射ったんだけど自分は的に当てるつもりだったんだけど低すぎた、足りなかった。そしたら今度は多めにしてみようと。すると今度はちょっと多すぎた。そうすると2点測れると次は真ん中が見える。そういう風にして3年目に誰がやってもそのぐらい取れるよ、という的の仕留め方をみなさんやりました。

 

(丸山)窒素量は?

→窒素量は1反あたり45㎏です。堆肥と有機肥料の合算で。ですから普通の約3倍ですね。

(丸山)それを全面積でやるのはかなりの冒険になってしまうし、トラブルの要因になるので、一部でやってみて、それをみんなで検証して、という形で。

たぶん出来れば、みなさん畑の端でやってみて、みんなの経験、感覚を持ち出して、何がどうだったということを話していくと、6人なら6人の中の良いとこどりをして、それで詰めれば、かなり短期間で技術がとれるんじゃないかな、と思います。

 

(小祝さん)そうですね。で、一応、その技術の派生でその技術が玉ねぎに使われて、大体玉ねぎの反収は12トンです。300gの玉ねぎ4万粒というやつですね。

(参加者)ニンジンだって今だって倍蒔いているからね、7~8万でしょ。それで8トンだからね。いきなり10万だとね(笑)

(小祝さん)今、狙っているのは18トン取りです。で、もとはそこは駐車場だったんですよ。ガチンガチンの土で、砂利が敷かれていて、田んぼを駐車場にして貸していたんですね。そこを借りて石を出すなりしたんですけど、火花が散るような状況だったんですけど。

堆肥で土つくりをして変わりました。そこの炭素率は大事なところですが35~40です。つまり結構高いです。繊維型の堆肥。で積極的に入れているのはバチルス菌、クロスリジュウム菌、まあ馬糞に居る菌ですね。あと下面酵母、つまりワインの酵母ですね。日本酒なんかでも使われる下で発酵して、ビールのピルスナーみたいなやつですね、そういう酵母ですね。

まあ、メインは3つでバチルス、クロスリジュウム、酵母。放線菌は勝手に増えています。これは土を柔らかくするというバチルスとクロスリジュウム、そして殺菌を兼ねた酵母を目的をもって使っています。だから馬糞を手に入れれば、クロスリジュウムはOK。あとは納豆菌は納豆を買えばいいので。あとは酵母菌はどぶろくがあれば、菌が生きているやつ。それを最終的に仕上がる前の最後の切り返しに混ぜてあげる。つまり、長い間、温度に当てると酵母は死んでしまうので、出来たら温度が下がり始めて最後の切り返しの時に入れてあげると、非常に繁殖しやすくなる。以上です。

是非、オーガニックフェスタで出店してください(笑)

 

(丸山)一応、理事会とかも通していないんですが、今までの農薬分析とかを含めて、あゆみの会の部会費を予算をとって使っていたんですが、前に遠藤さんかな、今、理事の遠藤さんの提案の中で、そうじゃない方向、食味とかの方に資金を入れていいんじゃないか、という話もあるんで。

今回、しんご君の高糖度人参が出ているというところと、硝酸も落とせているということもあるので、やはり関東勢として、四国だけとびぬけていると思われている中で、関東でもできるという試石を打っておかないと、関東は畑が違うから、環境が違うからできないんじゃない、と引いててももったいないと思うので。

それとプラス、今の自分たちの現状の確認という意味でも、それを土台としてどう次のステップを踏んでいくのかという指標にするためにも出すべきかな、と思っている。なので理事会に出して予算を組んでいくのは会として必要かな、と。

 

今は時代的に農薬残留うんぬんじゃなくて、美味しさにかなりシフトしている時代なので、そういうところの技術の集積を早急に図る、そのためにはベースがないと出来ない、というところがあるので。その辺で押していきたいので、是非ともお野菜を。

 

(小祝さん)せきさんあたり、コメントは何かないですか?賞をとっているわけだから。ただ、時代はそっちの方向に動いていますね。

(せきさん)そうですね、もう残留とかじゃないんですよね。みんなこういったコンセプトで動いている中で、それに注目するよりも、やっぱり誰が食べてもわかるものが残っていく。そういったものが無いのは当たり前の話で動いていると思うので、丸山さんに話しましたがデリカスコアも自分たちで見れるのであれば、それも自分たちの畑の指標としてもし出せれば、じゃあここで何がダメだったのかとかが見えてくるので。自分たちで集積して、そのデータを自分たちの畑の中で集めていけば、何年後かにはもっといいものが出来るようになれば。

 

(小祝さん)ちなみに今回しんご君が作った13.5の人参、デリカスコアーをとっていれば来年のオーガニックフェスタのグランドチャンピオンになっていた。データをとっていないから。

(市川さん)その前に売っちゃいましたね(笑)

(小祝さん)久々に関東勢から1位が出るかもしれなかったんですけど、まあ残念ということで(笑)まあ、でもきっかけというか、コツは見えたので、宜しくお願いいたします。アクトもよろしくお願いいたします。

 

(丸山)そういったことで、まあ土壌団粒含めて、いろんな技術があるので、それをうまく理解しながら、また自分たちのところだけではわからないことを、お互いに情報共有しながら、またそれがあゆみの会の本筋、みんなでこだわったというか、周りからしたら変わった人達だけど、集まってみたらうちらの方が正当じゃん、というかうちらの方が面白い、ということがある組織だと思うので、こういった貴重な仲間たちの色んな経験とかを共有しながら、また自分たちがやったことを発表しながら、いい形でやっていけたら食べる方もついてきてくれるんじゃないかな、と思うので、宜しくお願い致します。

 

 (丸山)みなさんの方からこれは聞かないと帰れないということはありますか?

(参加者)さっきの3つの菌の培養する温度というのは大体何度から?

(小祝さん)全部60℃前後です。ただ、酵母菌だけはちょっと低めにしなくちゃいけない。

(参加者)後から添加する形の方が良い?

(小祝さん)そういうことです。

(丸山)結構、小祝さんの話だと62℃のタンパク硬化の温度帯にならないようしようというのが多いのですけど、みなさんやっているとどうしても70℃~80℃に上がりやすい傾向があって、みなさんからそれは良くないの?という声が出やすいんですが。

(小祝さん)別にそこはバチルスとクロスリジュウムの活動温度なんですよ。ただそれは放っておいていいんです。ただ、仕上げる時に最後の切り返し、冷ます時に酵母菌を入れてあげると、もう糖分が堆肥の中にできているのでそれを食べてアルコール発酵が始まります。それを出来るだけ早く撒いてあげる。

 

(丸山)その糖分が出来ているかどうかの見極めというのは?

(小祝さん)まずは甘い匂いがするというのと、え~、最初はハエが飛んでくるんですけど、繊維が分解して糖分が出来るとチョウチョやハチの類が寄るようになってくる。つまり匂いの質が変わるんですね。あとは手触りなんかは繊維を触った時に、もんだ時にヌルヌルして、水が乾いてくるとべたついてきます。タンパク質はべたつかないんですよ。しかし糖分はべたつくんです。

ですから、繊維が分解して糖分が出来ているとねばねばしてくる。それが確認出来たら、このねばねばが無くなる前に出来るだけ早く撒いてほしい。このねばねばが無くなると土を団粒化するとかアルコールを作るとかは出来なくなってしまう。

 

(参加者)それは、すぐ撒くといっても、作付けがまだ先の畑やハウスであっても、先に入れてしまって置いておいても大丈夫ですか?

(小祝さん)ただ太陽熱が出来ればいいので。で、その場合は仕方がないので、山を低くして表面積を増やします。温度を自分で強制的に下げてしまう。スペースがあればね。スペースが無ければそのままいっちゃうしかないので、その場合は酵母菌を撒くのを最後の最後にずらしていく。少し糖分が無くなるのは覚悟して。

 

(丸山)さっきのバチルスとクロスリジュウムは堆肥の中である程度増えるという部分では、ただ最後の酵母を混ぜる時には、逆に単体で増えるというかは、この量をある程度を培養して量があった方が良いということ?

(小祝さん)そうですね。出来れば2ℓのペットボトルに糖分を入れておいて、糖蜜でそういった酵母菌を入れて、残り湯に栓を閉めて入れておいて欲しいんです。それを2日間やるとペットボトルがパンパンに膨らむ。それを開けると噴出します。でもそれで充分培養がすんでいます。

(丸山)その2ℓのペットボトルで何トン分ぐらいの堆肥の適量になるんですか?

(小祝さん)そうですね、だいたい、30トンクラスですね。

(参加者)それは上からサ~っとかけただけでも全然良いの?

(小祝さん)いえ、切り返しの時に。あとは畑で勝手に増えます。

(丸山)ポイントは酵母菌をちゃんと培養した生きている、活動が活性しているときに、かつ堆肥のエサがあるときに混ぜてあげることで、バトンタッチしてボンと増える形?

(小祝さん)そうです。

(丸山)これはポイントをつかんでやってみてください。 

 

(参加者)ちゃんと糖が出る堆肥を作らなくちゃいけないですね。

 

(小祝さん)そうです。硬い堆肥はダメです。今日は硬い堆肥と柔らかい堆肥といいましたが、基本的に硬い材料なんですよ。繊維は。それが糖になってくる。糖は液体なんですよ。液体になる前に繊維が柔らかくなる現象になる。だから柔らかい堆肥というのはそういうニュアンスで言ったんですね。

(丸山)これを上手く使ってもらいながら、硬い畑になっているところは、柔らかくする一番の原料になる。単純に炭素分があるものを入れても柔らかくなるものでもない、隙間が出来るわけでもない。

(小祝さん)そうです、硬い炭素を入れても全く変わらないです。時間の無駄になります。

(丸山)で、ポイントは酸素が入るだけでなく、そこに水溶性炭水化物がエネルギーとして入っているんで、作物自体も育ちやすい、特に不天候でも育ちやすいということがある。たぶん、畑の中でも葉肉が厚くて結構良い状態があったと思うのですけど、一般の畑では葉肉が薄い傾向があると思うのです。そんな中では丸和さんの畑は結構葉肉があったと思うのです。そう考えると、地面の中に埋まっている炭水化物量が他に比べたら多い。そこが影響が大きいんだな、と。

 

(小祝さん)今度はどっちにしても、しんご君の畑の土壌中の炭水化物量を東大が測ってくれるんだよね。なぜそこに存在するか、微生物の解析まで深さごとに全部調べるんです。これで全部ほとんどノウハウがわかるようになってきますね。

(小祝さん)これが公表されると、世界の植物栄養学を全部書き換えることになるんですよ。昔はアミノ酸すら吸わないと言ってきたわけですが、アミノ酸は発見された。しかし、堆肥を入れるのは有機物が入ることでそこに隙間が出来ることで、柔らかくなる、ではなく、実は違って、繊維が液状化した時に二酸化炭素を出すので、土が膨れて

 団粒化していく。

さらに団粒化した後に残った物質と言うのは、アルコールだったりお酢だったりするんですよ。お酢というのは実は根っこから吸われるというのはわかっているんですよ。で、お酢を3分子吸うとブドウ糖になっちゃうんです。ということは、地面の中にお酢が造られると、単純に言うと根っこで光合成をしているということになるんですよ。ということは、天気が悪くてもお酢を地面から吸っていると、天気が悪いということを感じさせずに全植物は生育できる。それが今回の東大と理研のテーマでもあるんで、これが解析されるとほぼノーベル賞なんですね。

 

(丸山)一応、あゆみの会の中では、お酢の施用に関しては、イチゴが3年ぐらい前から実績として通っていて、お酢を入れると、1~2月の曇天とか光が弱い時にも、結構戻せる。花も咲くし。ということがありつつ、イチゴは簡単に潅水もできるので、入れたら調子がいい、ということで入れ続けてそれが普通になってしまって、曇天になってしまうと戻せなくなって調子が良くなくなる、ということになっている。なのでやっぱり使うポイント、タイミングはバランスよくやっていかないときついんじゃないかな、と。

ただ、現実として結果が出ているのは確かなので、それを畑場でお酢を降るのは採算が合わないということだし、潅水するためのタイミングは畑であるのかというと中々ない場合が多いので、であれば埋設してお酢になるよう菌で作って。それが畑場はそれが強みなので、その仕組みを作るには、堆肥場がある。堆肥場が無いと、売っているものではまずできないので、自分のところで堆肥場があって自分で出来るというのは凄い強みになっている。こういった勉強会で自分で体験してみると自分のものに落ちてくるので、他ではそうそう真似ができないし、ちゃんと結果として出てくるものがあるはずなので、面白いと思うので、ぜひ。

 

(小祝さん)あと凄いのは、水溶性炭水化物はリン酸を良く吸わせるんですよ。特になりもの、落花生とかは、極端に収量が上向いていくんです。

ご存知だと思いますが、宮本くんは落花生の専門ですが、尋常ではない付きかたをしていると思います。そういった意味で、丸和グループの技術というのは、本来は水溶性炭水化物に技術は戻ってくると思う。保険になるので、今後の悪天候を緩やかに回避できる技術になるんで、それだけでも大きな保険がかかることになると思うんです。ぜひ、頑張って下さい。以上です。

 

(丸山)もう1個、自分の懸念の部分としては、それなりの量を採れてくると、それなりに地面が疲弊してくると。持ち出し量が多くなる場合があると思うので、その辺をケアするためにも窒素型ではない炭水化物型の堆肥作りを、基本的には全ては太陽エネルギーがど~んと出るんではなくて、ある程度段階的に溶けだしてくる、というのを作らないと結構しんどいかな、と思うので、体感しながらやってどこまでがどうなのか、というのを見ていかないと見えない部分があると思うので、ぜひともそこら辺をちょっと頭の片隅に置きながらイメージしながらやって頂ければな、と思います。

 

で、それで今日、丸和さん、島田さん、通常メンバーの他に、アクトさん側から3名来ていますので、今日の感想を。

 

(アクトさん1)今日はどうも、ありがとうございます。何度か見させて頂いていますが、なかなかうちではどう利用したらよいか考えながら悩みながらやっていますが、今日は全体的に丸和さんを観させて頂いて、みなさん使っているものは全然違うのに、もう行きつくところはみないっしょ。同じものが出来るというのは協力体制というか、技術の共有をしているというところは、すごいな~と思っています。

うちの周りでもそんな風に堆肥を作っているのは、ほぼ皆無でいない状態なので。ここまで来てもなんの苦もない、2時間半かかっても、常に来てもよいかな、と思っているので、これからも会があるごとにいろいろ聞きたいこともあるので、宜しくお願い致します。

 

(アクトさん2)今日はありがとうございました。自分は農業を今年から初めていまして、前の会社では発酵とかの仕事をしていたんですけど、農業にも何か活用できるんじゃないかと思って農業の仕事を携わらせて頂いているんですけど、今日は皆さんの圃場を観てお話を聞いた中で、やっぱり発酵は凄いな、という思いが(笑)

なんていうか、いったんできたものをさらに分解して再利用するというのが、やっぱり昔からこの地球上で起きていると思うので、それをやっぱり自分たちでコントロールして出来るというのは面白いな、と思いました。

これから自分で、まあ今はアクト農場なんですけど、もし自分でやるとした時でも勉強したことを活かしてやっていきたいなと思います。

 

(アクトさん3)今日はみなさんありがとうございました。私は農業を初めて3年目なんですよ。前は違う農場でやっていまして、葉物を自分でやりたくてやっているんですけど、作っているものは違いますけど、現時点で私は堆肥作りはほとんど任せてしまっているんで、今までぴ~んと来なかった部分が多くて、漠然と堆肥を入れればよいものが出来るぐらいしか無かったんですけど、こうやって見せてもらって堆肥を触らせてもらって、やっぱりこういう方が楽しいな、と。やっぱり自然に近い状態に作っておいしいものを作って。で、ほとんど私はアクトの中で露地の方が多いので、露地で今は一生懸命山を開墾した状態から、まさにこれからそういう知識が大事なのかな、と思います。これからも色々勉強したいと思うので、どうぞ宜しくお願い致します。

 

(高橋さん)今日は1日お世話になりました、ありがとうございました。1日ずっと楽しくて(笑)すごく刺激を受けました。で、私達、岩本さんはご存知の方も多いと思いますが、千葉市で小祝先生にBLOF理論を教わるBLOF理論入門講座というのをやらせて頂いております。入門講座と言う名の通り、BLOFを初めて学ぶ方を中心にする講座で、年に2回やらせて頂いておりまして、今度も1月にやるんですが、3年ぐらい続けさせてもらっています。

3年ぐらいやりますと、何度も先生のお話を聞くことで習熟度が上がる方もいます。そうすると次の段階に行きたいという方も出てくるので、中級編というのを今年から始めさせて頂いています。1回やったんですけど、もう1つレベルの高い方の圃場に勉強しに行かせて頂くと、よりぐっと上がるかな、というのが1回やった感想で、そこで丸和さんの圃場なんかを勉強会で見させて頂けると有難いな~と思って、実は今日は参加させて頂きました(笑)

(有)フォトシンセシスという会社を立ち上げて、平成18年から実は私は有機栽培を一般の市民の方に教える教室をやっています。その延長線上で、自分の技術力がないと人様に教えられないな、というのがありまして、いろいろ探している間に小祝先生にたどり着きまして、その中でBLOF理論にたどり着いた者です。高橋ゆきと言います。よろしくお願いいたします。

 

(岩本さん)この間も一度ご挨拶をさせて頂きましたが、草なぎ農場の代表取締役をしています岩本と申します。今回、丸和さんの農場をみさせて頂いて、今回、池宮さんに落花生を出して頂いている中で、取引はずっと変わらないのですが、自社でも落花生を含めて輪作する作物を作っていて、グループ全体で丸和さんの野菜を使った商品を作っていく道筋をこの1年、9月から決算が始まったので動き始めたいというのがあるので、ご協力をお願いできればと思います。

昨日、ヤフーニュースで出ていた通り、産地表示が商品すべてに義務化になるので、うちも千葉の土産物屋として千葉のものを、しかもおいしくて安心安全なものを商品化していきたいという気持ちがありますので、私も勉強しながらですけど、これから長いおつきあいをさせて頂ければとおもって参加させて頂いたのと、BLOFの千葉支部というのを高橋さんがやられているので、商品化の勉強もしつつ、そちらの方も高橋さんの補佐として参っています。

 

(小祝さん)新人さんですので、やる気満々ですので(笑)どうですか?参加されてみて。

(岩本さん)そうですね、落花生とかゴボウとか、堆肥の状態とか見て正直驚きました。生産者は300人ぐらいいるんですが、こういったのを観たことが無くて衝撃的な形でした。山崎さんの落花生とかもあんなのを観たことがないので驚きの連続でした。

(小祝さん)ずっとやっていると、みなさん普通ですものね。

まっ、ただ、出来れば今後は意識して水溶性炭水化物、しんご君でやっている窒素率のちょっと下がった炭素率のちょっと長い堆肥の製造と利用を、ぜひぜひ。異常気象になっていくのでマスターしていきたいな、と思います。

 

(丸山)千葉支部的な補足としては、とりあえずみなさんお忙しい中で、産地視察で何が利点があるのかな、というのが絶対あると思うんですけど、やはり作っていて周りのところでもこのやり方、考え方というのはまだまだ異質な状態が強くて、また、販売に関してもやっとつながって、うちは弱いですけど、一般なところでは興味をもって評価をしながら、というお客さんが増えている中で、まだパイが大きくない。

そういう状態から考えると、千葉支部でやっている一般向けとか、うちらからするともう1つ外堀のところにちゃんとそういったBLOFとか考え方を波及させるというのも必要。餅は餅屋という中でうちらはそこまでできない、でもそういったことが出来る、やる場がある方にも情報を提供、お互いにコラボしていくのは利点になるのかな。

というのと、そちらの方の一般の方々にもこういったこだわった農業に興味があって、という中で、この人適正、農業にあっているかな、という人に巡りある比率が高まるのであれば、今後、この組織を大きくしたり、また農業人口が減っていく中で、やる気のある、かつこういう方面にやる気がある人が少しでもひっかかってきて、仲間に入ってくれたらいいんじゃないかな、というのがあると思います。

ということで忙しいとは思いますが、上手くコーディネートしながらつきあって頂ければなと思います。

 

(小祝さん)奥様方、いかがでしたか?

(奥様)いつも勉強会の前は草取りしてきれいにしなくちゃ、というのがあって(笑)いつもはもっと草が凄いんですよ(笑)年に2回の勉強会の前とお盆と年末しか草はあまりとれない状態にいるんですけど。勉強会があるから草取りできるね~と前向きに考えてはいるんですけど(笑)でも結構、年2回でも大変なところもあるし、丸和の中でもみなさんそれぞれに、あ~いいできだね、というのは大体見てわかるようになってきている状態になってきていると思う。

今回外部の方に来て頂いて、そんな風に評価頂ける組合なんだな、と確認が取れる。自分たちはそんなにわからないから、そういわれると「あ~、そうなの?」と、ピンと来ることが少ないんですが、他の人が来てくれると、そういう組合なんだな、と再認識をさせて頂ける。

ただ、自分たちとしては、もうちょっと上級者の方がいる、日本には他のやり方をしている人がいる、であれば自分たちもそっちに行ってみたいな、というのがあるんです。子育ても一段落していますし。出来るなら、丸和も外に出たいな、と。

 

(小祝さん)そうですね。先ほど千葉支部という話がありましたが、僕は今、日本有機農業普及協会というのをやっているんですが、その千葉支部なんですね。実際には徳島、愛媛、岡山、島根支部というのがあるんですよ。そういう支部と支部の人たちの生産者の技術交流会というのを関西圏ではやっているんですよ。ぜひ、千葉支部ができたらその会員同士の方しか残念しか交流会は出来ないんですよ。あんまり一般的に広めようとは思っていないので。こういう勉強会をやってまじめにやっていこうというメンバーしかあまり広めたくないと思っているので。ぜひ、支部が出来たら愛媛支部と福島支部、トンデモナイ連中がいますので。

 

(奥様)そういう刺激をうけたいな~と思いますよね。

 

(小祝さん)ぜひぜひ。これからどういう風にするのかを決めて、みなさんに同意頂ければ支部の発足、そして支部間の技術交流、そんな風に繋げていきたいと思いますんで。

ただ、残念ながらといったらおかしいんですが、これだけの堆肥を作っている支部はありません(笑)ただし、みなさんは結構余裕で畑をまわしています。

見られればたぶんわかると思います。自分たちの土つくりにおいては凄く良い状態なんですけど、作付けの方法や、マネージメント、それは結構余裕をもってやっているかな、というのが僕から見て思いますんで、そういった部分で現地視察をやれば、自分たちの技術の上には、このベースになる技術の上にはこんな作付けの仕方があるんだ、としていとも簡単に出来てしまうと思うので、そうすると経営自体ががらりと変わりますので。そういった技術交流をぜひして頂きたいなと思います。

 

支部が発足する時には既存にある支部が承認しないといけないんですよ。作りました、では行かないので、そういった意味ではみなさんのコアになる生産者が中心になるので、お願いできればと思います。

 

(丸山)そういった意味では、ニンジンの10トンどりとか、もしその支部だと思うので、同じような作物ですぐに出来そうで、かつうちらがやっていない所に行くっていうのは、即効性がある。

(小祝さん)みなさん共通しているのは人参、小松菜。小松菜なんかは支部じゃないですが、反収4.5トンなんていう人もいます。市川さんは作っているからわかるでしょうが、反収4.5トンは尋常じゃないでしょ?今の約2倍ぐらいになります。

糖度も高いし葉も当然厚い。そういうのをお互いに技術間交流して欲しいと考えています。楽しみだと思います。

(丸山)その支部間でポイントとして持っているのが、水溶性炭水化物の堆肥でC/N比が高めのやつ、炭素分の活かし方、あとソルゴー、そこら辺が肝になっているので、そこら辺を外に出ていくためには、なんか良く分からない話では凄くもったいないので、ここ近いうちに、水溶性炭水化物やソルゴーの活かし方を少しでも体験・体感していると、外に行ってみた時に、長年やっているとこうなってくるんだ、というのが見えてくると思うので、そこら辺を次のステップとして見て頂ければな、と思います。

【最近の畑の様子)

H300905。産地廻りレンコン圃場。今年も大風の影響で。

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【更新情報】

【2018/9/9】

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【2018/7/25】

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 水稲勉強会2の画像を

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