2016.7.25 和梨勉強会
◆座学2
【解説】
(小祝さん)ここのぶどう園、カフェもやっているんです。だから農薬を撒けない。
だけど、こんな立派なぶどうが出来る。ネイチャーファームというところ。
(参加者)無農薬でこんな立派なものが出来るとは。カイガラムシとか出るからね。
(小祝さん)桃も挑戦していて、桃も無農薬で出来るかも。梅雨があがった頃から水は間隔をあけて撒く。木がぐわっと伸びる時は水をやっといて、止まったら間隔をあけてあげる。そうすると糖分が上がる。常に毎日やるんじゃなくて。
(丸山)水を切るというのは全くやらないんじゃなくて、適当にあげる。
(小祝さん)そう。pfメーターもちゃんとついているので。まだ40ちょっとの方。
(小祝さん)みなさん肥培管理は覚えて来たので、これからは水の動きと肥料の動きが連動するということをそろそろ認識して。
(参加者)水が無いと肥料が吸えないということよね?
(小祝さん)そういうこと。
(押田さん)あゆみの会は肥料のあげ方をきちんと教えてあげた方が良いですよ。わかっていない人がいる。本当に助けてあげる意味で教えてあげないと。糠しからやらない、という人がいる。木が枯れていってしまっている。
先生、草が吸うときの養分と、養分を吸った草を刈って朽ち果てて土に還る時の養分は違うんですか?
(小祝さん)似ていますけど、ちょっと違いますね。有機物がついていますよね、吸ったものに対して。
(押田さん)でも、養分を吸った草がまた土に戻ると、同じ成分が戻るんでしょ?肥料を吸わした草を刈ってやれば、肥料をやったことと同じになるの?
(小祝さん)1回植物に吸われているから、出方が遅くなるんですよ。成分は吸われているんですけど、多少、有機化合物になっています。
徳島でね、キウイを米ぬかしかやらない人がいて、葉っぱがどんどん黄色くなっていって、照りがなくなって、病気になって。
そこで土壌分析したら、全く苦土が無かった。そこで硫酸マグネシウムと水酸化マグネシウムと言う2種類の苦土と石灰をやった。そうしたらその年で、葉っぱが全部生き返って。
「キウイ 苦土 現代農業」で検索すると出てくる。それは梨も一緒なので。
ただ、水と耕土層。浅いとダメだし、硬盤抜けて、根が広がるということが重要だし、吸う量もね。
何でかというと、狭い範囲で10㎏吸うのと深い範囲で10㎏吸うの、どっちが吸いやすいと思いますか?浅い範囲と深い範囲で肥料が10kgあるんですよ。その時、どっちが吸いやすいですか?
つまり、浅いということは、濃度が…濃い。濃い肥料と薄い肥料、どっちが吸いが良いか?ということ。
(参加者)薄い方がごくごく飲める(笑)
(小祝さん)そう。人間でも濃い味噌汁を飲んだら、水が腸から出てきてしまう。それと同じで、肥料というのは薄くないと吸わないんです。
で、薄くするには耕土層を深くして、全体を薄めてあげないと薄くならない。それを硬盤があるからといって、浅いところに規定量を入れちゃうと、濃すぎると逆効果になる。
(押田さん)キウイを植えた人がいるんだけど、硬盤を壊さずに植えたけど、枯れちゃった。収穫まで行かなかった。田んぼに立派な棚を吊ったけど、無駄になっちゃった。だから硬盤の浅い層でやって。
(小祝さん)だから、来年から棒を刺すテストをしましょう。どのぐらいまで刺さるか(笑)
(丸山)梨の木も乾燥すると根っこが上がっちゃう?
(小祝さん)上がっちゃう。なのでそこに干ばつが来ると、手の施しようが無くなっちゃう。下に硬盤があるとね。硬盤が無ければ根がぐ~っと下まで入っていくから。
キウイも同じ。雨降らないのに、結構調子がいいな~になっちゃう。硬盤があって、浅ければ浅いほど天気の影響は受けやすい。
まあ、どうしても果樹は殺菌剤を撒くので、一番大事なバチルスと酵母が死んでしまうんですよ。だから撒くんだったら、切れた頃にまた入れてあげる。そうすると土が柔らかくなってくる。
(押田さん)梨は殺菌剤を撒くけど、キウイはあまり撒かない。
(小祝さん)まあpfを20と40はあった方が良いですね。いきなりやるとぽきんと折れるので、鉄筋で穴をあけてからゆっくり打ち込むと良いですよ。10mmぐらいの鉄筋がホームセンターで売っているので。
丸山さんがせっかく設計されているので、水をコントロールする。じゃあ、圃場行きましょう。