2019.5.17 丸和さん勉強会(深くまで気層を作る堆肥作り)

■堆肥場

普通の堆肥はザラザラなんですよ。人差し指と親指でこすって触ってみてください。切り返して湿っているところ。ヌルヌルするでしょ?

(参加者)しますね。

→つまり、繊維が液状化を起こしている。もみ殻が溶け始まっちゃっている。

(参加者)もみ殻はどのぐらい入っているんですか?

(市川さん)これ、豚屋さんが敷き料として使っているっていうから、どのぐらいかはわからないんだけど。

(丸山)来た時は結構ザラザラ?

(市川さん)いや、こんなもんだよ。

→なので、これが繊維が分解してオリゴ糖化しているということ。

(市川さん)原料は杉本さんのところと同じ。

→みなさん、自分で触らないとわからないよ。

(高橋さん)これ、納豆菌でここまで?

→はい。高温納豆。これがオリゴ糖化したもの。やわらかいでしょ?

(高橋さん)ベッタベタですね。

→それでハエがいないでしょ?

(高橋さん)匂いは香ばしい。

→ちょっと温度が高すぎる(笑)蓄熱しちゃったから高すぎる。

これ触ってみないとわからないよ。経験しないと。

(市川さん)中家さんだっけか?牛糞堆肥のビール酵母で堆肥やっているの、今どうなっているの?

→今、浸み出し水にもうハチがばんばん飛んでいる(笑)

(高橋さん)ビール酵母に、低温で?

→いや、ちゃんとバチルスも入っているよ。

(丸山)順番をちゃんと踏まえて。

→そう。

(高橋さん)ビール酵母は低温が良いじゃないですか?低温で嫌気の発酵をしているっていうことですか?

→まあ通性嫌気なので、酸素もちゃんと必要なんですが。

(高橋さん)何度ぐらいになるんですか?

→45~50℃ぐらい。このベトベトがわからないと駄目です。

(丸山)これが比較する生の分解していない状態のものだそうです。

→バレバレでしょ?でもなんか始まっているでしょ?ツルツルした感じ。だからまだ早いだけで。

(参加者)匂いが酸っぱいですよね。

→普通堆肥は酸っぱくないよね。逆にアンモニア臭だからね。

(丸山)悪くはないですよね。なんだこの酸っぱさは?(笑)

→だから逆に早く仕上がり過ぎちゃう。

(丸山)酸っぱくなりすぎちゃって、逆に分解する菌が動けなくなっちゃう。もう少し酸素を入れて早めに分解する方にもっていかないと。環境なんですよね。

→そういうこと。それで最後は乳酸菌でしょ。それをちょっと早めに出し過ぎて空気が落っこちちゃった。

(丸山)嫌気にする理由は、逆に糖分でそうやって酸にして吸収しやすくして、好気で分解して糖になったやつを嫌気にして、乳酸菌と交換する。

(参加者)全く菌が変わる気がするんですよ。

(丸山)でもそれってお酒作りがそうなんですよね。最初に菌をつけて糀をつけて、お米を蒸かして出てきて、ある程度、糖化が進んできたのを確認してタンクに入れて、嫌気にしてそれで酸素を動かす。そうしないとお米を蒸かしていきなりタンクに入れてもお酒にならない。というか液状化しない。

この堆肥は順番が早すぎて、もうちょっと糖化をさせた方が良かった。納豆菌を入れないと、結局ガサが残っているということは、まだ分解していない、素材がいっぱい残っているという。

(参加者)じゃあ、もうちょっと酸素を入れて、分解を促進させてあげて、ネバネバぐらいになると良い?

→だから、この繊維が糖分になって、そして酵母菌が食べてくれると二酸化炭素を出して土が柔らかくなってくる。なので、この堆肥の粘度というか柔らかさとヌルヌルベタベタを覚えないと、絶対堆肥は作れない。

(参加者)もう一度触っておこう!

(高橋さん)手で覚えないと。でも、明らかな私でも完全に粘度を感じます。

(参加者)この堆肥はコアギュランスですか?

(高橋さん)最後です。最初は納豆菌で嫌気にする時に酵母菌と納豆バチルスコアギュランスを入れて、状態をキープする。

→だから病気も出ないし土は柔らかくなるし。

(高橋さん)だから去年の夏は奇跡でしたね(笑)

→迷いが出ちゃったから。迷う時は必ず急いでやろうとするから、時間を短くしちゃう。気持ちの焦りが時間に出ちゃう(笑)

(高橋さん)良くお見通しで(笑)

(丸山)ヌメヌメが表層だけでなく奥までヌメヌメかどうかが大事。今回のやつは表層ヌメヌメが、糖化して匂いが出てphとかそこら辺の機械に反応しちゃって、それによってやっちゃったけど、結局、芯の部分がどうだったのかというのが、小祝さんが言われるゴリゴリ感だとか、同じだという。

(高橋さん)今回の私のやつは、もう1回本当は納豆菌の状態でphが上がって、柔らかくなって、ヌルヌルして待ってから…

→菌粒をかける。

(高橋さん)あ~、そこまで待てなかった(笑)というかph4.7が脅威で、その時に「これはどういう状態ですか?」と質問すれば良かったと反省しています。

だから私はこれから現状の捉え方を全部説明してもらって、そこからやんないと間違っちゃうんですね。

→これどういう状態ですか?こういう状態ですね、とか。今、繊維はどういう状態ですか?ヌメリ感どうですか?匂いどうですか?って質問するじゃない?そうしたらステージはここですよ、と言えるじゃない。でも、ここからどうしたら良いですか?って聞かれたら、もう誰か答えを書いちゃったら否定できないでしょ。

(高橋さん)本当、思い込みが過ぎていました(笑)

→どうしたら良い、じゃなくて、現状がどうか、ですね。発酵のステージは今どのあたりでしょうか?

現状を確認するために、私は必ず質問を出すので、それはみんなの役に立つ。

 

(丸山)数字は独り歩きしちゃうから怖いですよね。

(高橋さん)今回、数字は引っ張られちゃいました。

→何日経っているの?水の状態はどうなっているの?菌の入れ具合は?とか、全部聞いて、あぁ、このぐらいの状態かな、と想像する。

(高橋さん)温度が上がってから粘度と匂い。

(丸山)基本的には全体。あと、特に堆板とか有機物の場合って、その固形体の表層と深部では差が生まれやすい。結構、タイムラグが生まれるケースが多いんで。結局、ぼかし肥料なんかもそうじゃないですか?甘い匂いがしてきたら出来た、じゃなくて、それは先走りでしょ、ちゃんとアンモニア臭がしてくればアミノ酸態になっているでしょ、というシグナルになる。というのと同じように、恐らく、表層で動いちゃう部分で引っ張られちゃうと、深部まで行っているかどうか。じゃあそれをどこで判断するのか、というのが、今回の手で探ってなのかどうか。

(高橋さん)ここでこんなに右往左往するとは(笑)

■人参圃場

→これは美味そうだ(笑)

(丸山)もう収獲しないと日持ちしない感じ。

実入りすると日持ちがしないと言われている。

(参加者)マルチ、人参溶けないですかね?夏になるとやばいよね。

→溶けないでしょ。

(市川さん)暑くなりすぎるとやばいよね。

→溶けないでしょ。雨が降られるとやばいけど、基本的にもう水が無くなっているから腐らないです。

(参加者)塞がっていれば暑さは大丈夫なんですか?

→マルチが日陰になっている。日がマルチに当たっていないから。

(市川さん)その辺、越川さんが気持ち悪いというぐらい虫がいた(笑)

→お酢をかけることによって葉っぱが固くなるんですよ。食べるの止め始めるんです。

多分、中盤から後半に雨が降らなくて、後半に雨がふって急激に吸って葉っぱが柔らかくなってやられた。

(参加者)お酢は表面散布で?100倍ぐらいで?

→そう、100倍ぐらいで。ちょっと濃い目に振って。市川さん、葉面散布は50~100倍、濃いめですよね?

(市川さん)そうだね。濃いめだね。50ぐらい。

(参加者)50ですか、濃いですね。 

(参加者)初期の発芽がね。

→コーティング種子でしょ?あれは水に叩かれると余計固くなるよね。まずいよね。極端な話、石灰の粉はよっぽど水を含まないと、中途半場に水を含むとカチンカチンになっちゃう。まあ、芽が出ただけ良いじゃないですか(笑)

まあ、畑の問題と発芽の問題は違う問題だからね(笑)

■ハウスホウレン草

(市川さん)水やりは30分ぐらいで良い?午前中は駄目?

→うん、30分ぐらい。で15時ぐらいから。午前中は地面が冷えちゃうからだめ。あったまっている時に水をやると、地面の中にも温かい水が入るから。午前中だとまだこの時期は冷えるから。

 

(市川さん)じゃあだんだん暖かくなってきたら、水やりも早くしていく?

→というは午前中に水をかけると、蒸散で水が上に上がっちゃうんです。水が地面に入ってもすぐに。でも、夕方になると水は蒸散しないので中に入るんです。だから地面が暖かい時に入れる。

(市川さん)1回何分ぐらい?

→何分ぐらいというのは正直わからないから、5㎝ぐらい浸透するようにする。だからかけながら見るしかないですね。

(市川さん)いつ頃まで15時ぐらいなの?

→お互い葉っぱがかぶるぐらいになると、そこに水が溜まって腐っちゃうので、そこまできたらやらない方が良い。

(市川さん)そうじゃなくて、今は15時ぐらいでしょ?じゃあ12時というのは何月ぐらい?

→昼の12時だとかけない方が良い。いつも15時ぐらいが良い。どうしても暑くてしおれるぐらいならちょっとやればよい。ただしお昼ぐらいにやっちゃうと中が蒸れて二酸化炭素が出るようになっちゃう。水蒸気の方が多くなっちゃう。

で、日中は絶対二酸化炭素を出しちゃいけないんだけど、水が蒸散するから中は気体より水蒸気の方が多くなっちゃう。そうすると光合成不足になっちゃう。そうすると溶けるようになっちゃう。だからこれから涼しくなるよ、という時間帯にやった方が良い。水の蒸散をしなくなる時間帯にやった方が良い。だから普段は夕立。

(市川さん)30分ぐらいサーっとかけちゃって。

→で、気孔が閉じた時に何が起こるかと言うと、水を吸わないから地面の中に水が入る。でも光合成をしている時に水をやると水をやったとたんに吸って上へ行っちゃうから全然下に入らない。

そうすると、次の日の養分が全然溶けださない。日中やっちゃうと。でも夕方やると、水が沈むから、次の日の養分を含んだ水として朝から吸われる。

だから基本的に夏に向かっては基本的に夕立として考える。

(市川さん)普通は雨除け栽培だよね。

→だけどリズムは一緒だから。雨に叩かれないというのは無くなるから作りやすいというのはあるけど、基本的には日光のサイクルは同じだからね。

(市川さん)だけど夏場仕事無くなっちゃうからね。

→ホウレン草と小松菜を本当にとっている人は1条ごとに潅水チューブをやっている。そうすると外側から水をかけないから葉っぱに水がかからない、だから病気がほとんどかからない。そのパイプは全部まとめて上にあげちゃう。

 

で、夏場になればなるほど、実は葉面からの水は駄目なんですよ。絶対煮えるから。レンズ効果といって水の玉となって葉っぱを焼いちゃうから。だから地面の下にパイプを何本も敷いて潅水する。絶対上からは駄目。だから夏場に作りたいなら横とか上とかは駄目。

(市川さん)そんな設備はかけれないな~。

→ただ夏のホウレン草は高いから魅力なんだよね(笑)

(市川さん)でもそんなにビチャビチャかけているわけじゃないから。

→そう、かける時にサっとかけて止めて、とこまめにやれば良い。

(参加者)サイドが良いということですよね?

→中央でやるよりサイドの方が均等に飛ぶよ。ちょっとでも風が吹いたら中央のはそのまま動いてずれちゃう。それだったら横から水をかけた方がかけやすい。

■ハウス人参

(丸山)下っ端まで残っている。凄いですね。双葉が残っている人参とか珍しい。

(参加者)大風吹いたら全開にした方が良いんですか?

(市川さん)全部開けちゃった方が風が抜けるじゃん。逆転の発想だね。

(高橋さん)葉っぱが違いますね。路地みたいな良い感じで。

→光が強いのが良いんだよね。但し温度が高くなるとやばいかも。今の時期だから良いけど。だからハウスの中で夏の直射日光を浴びさせたらやばいかも。蒸散速度が間に合わない。しおれちゃう。

(高橋さん)あんな風にサイドを巻き上げてもダメですか?

→やってみないとわからない。これで連棟をやっちゃうと風が通らないから。

(参加者)花屋さんかはよく大型の扇風機を使っているよね。

(参加者)バチルス菌を加湿器で焚いて扇風機で回すというのあったじゃないですか?ハウスで加湿器ではなくて充満させるやり方はありますか?

→良くやるのが暖房機に吸わしちゃう。

(丸山)空送風的なところ。それ以上に、そいつらがエサになる余剰分を出さないような仕組みの方が大事。余剰分があるから微生物がついてそこから増えていくというのがあるので、作物が食べる以上のものがあるから、それを食べに来る奴がいるという。

良く生産者が言うのは、そういったバチルスを扱っていると、良く抑えられるんだけど、それを止めると一気に爆発するよね、って。でもそれは当たり前で(笑)そいつの分までエサを余剰窒素分を与えているから。そいつらのエサを減らせば、こいつらのエサは十分足りているじゃないかな、というのが理屈ではね。

(市川さん)これで夏場は支払いちゃんとできるでしょうか?(笑)

→とりあえず作物診断では何も無い。あとは環境管理・水と温度と湿度。水を入れたら必ず湿度は高くなるので、それをどう抜けるか。蒸れたらアウトになっちゃうから。

(参加者)潅水の時間帯を?

→つまり、日中に水をやっても水の蒸散が激しいからやった水がすぐ外に出ちゃうから凄い湿度になっちゃう。ところが夕方にかけて水をやると葉っぱは閉じているから蒸散しないでしょ?その分、浸透する。そうすると中の肥料を溶かして、それを翌日、そのバランスの取れた水を吸うことになる。日中暑い時に水をやるというのは、表層水を擦っちゃって全然養分を吸えていないで乾いちゃう。乾いて中が硝酸が増えて、今度そこに一発水が来た途端に。水のやり方で病気出しちゃっている。だから夏は絶対に夕立。夕立というのは暑かったのを冷やすでしょ。そして夕方は気孔を閉じているから水が下まで浸みっていく。

■雑談:畑の枕が高くなってしまう事に対して

(参加者)…ロータリーの上げるタイミングとかもあるんですか?

(市川さん)しばらく置いておくとか言いますよ。何秒か。下げて回転させておいてしばらく。

(参加者)そっか~。なんか周りの畑が結構そうなっているのが多くて。それで生育のバラつきが出ちゃいますよね。

(市川さん)多少、枕が盛り上がってくるぐらいじゃ生育の差は出ないですよ。

(参加者)多少、水が低い所によるというか。

(市川さん)サブソイラー刺していないとそうなるかも。枕が高ければ、サブソイラーヲ周りの水の層を一定にかけるんですよ。普通にトラクターをやったら畑の傾きに沿って傾いて深い所は深くなってまた浅くなっていくので、それを平行に一定にするんです。水のレベルを一緒にやって。高いところを深くさして、低い所は低くさして水位を一定にする。

…立ち話の続き

→ネギはどちらかというと硫マグの追肥型で作る。

(丸山)やっぱり硫黄があるかどうかで全然違う。

→足りないんだったら硫マグを最初から使っても良いけど、全部使う必要はない。

(丸山)関口さんからの質問で、お米でマイナス45日の追肥でお米に香りを出したいので、どうしたらよいでしょう、っていうのが。

→硫マグでしょ。20kg

(参加者)硫化水素は?

→湧かない。菌をコントロールしているから。菌をコントロールしていなければ大変なことになる。

(参加者)菌をコントロールできるんですか?

→出来る出来る。乳酸菌とか酵母菌を入れているから腐らない。腐る菌と硫があると腐る。条件がある。

(丸山)ph高いとジャガイモはそうか病が出ると言われているけど、出ない時がある(笑)逆にイチゴでも随分硫黄が必要になってきているので、ハモエースとかの硫化系の肥料は良いんですか?

→良いよ。

(丸山)硫黄が少ない所はそういったものを入れるのもありかな、と。苦土が高くて硫マグを入れたくても入れられない場合は、そういったものも選択肢かな、と。

→逆にそういったことをフェースブックとかにあげてもらえると、我々も答えやすい。聞かないで1年過ぎちゃうと、覚えているかどうかわからないからテーマも過ぎちゃう。

【最近の畑の様子)

R10625。秋冬人参圃場に肥料と廃菌床瀬肥後、納豆菌散布。

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【2019/7/12】

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 秋冬人参畑の土づくり状況

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